アニマル大戦争

アニマル大戦争 (1977): 狂暴化した動物たちが人間を襲うアニマルパニック

『アニマル大戦争』（Day of the Animals）は、1977年に公開されたアメリカのアニマルパニック映画です。監督はウィリアム・ガードラー、原案・製作はエドワード・L・モントロが担当しました。オゾン層の変異によって凶暴化した動物たちが人間を襲い始めるという斬新な設定で、公開当時大きな話題を呼びました。クリストファー・ジョージ、レスリー・ニールセンなどが出演。

あらすじ

物語は、登山ガイドのバックナーに率いられたハイカーの一団が、カリフォルニアのシェラ山脈を訪れるところから始まります。しかし、彼らが山奥へ進むにつれて、周囲の動物たちの様子がおかしいことに気づき始めます。

ある夜、一団のメンバーであるマンディが狼に襲われ、さらに鳥によって命を落とします。彼女の夫であるヤングは、妻を救うために一団を離れ、その過程で両親を獣に殺された少女を助けます。

実は、一連の惨劇は、ウイルスによって動物たちが狂暴化したことが原因でした。麓の町では、犬やネズミによる襲撃が多発し、住民たちは避難を余儀なくされます。ハイカーたちは、下山するグループと山に残るグループに分かれ、それぞれの道を歩むことになります。

バックナーは、記者であるテリー、サンティー、テーラーたちを連れて山を下ります。一方、会社役員のジェンセンは、シャーリーとジョンの親子と共に、高所にあるレンジャーの詰め所を目指します。しかし、道に迷ったジェンセンは精神に異常をきたし、クマに襲われて死亡します。シャーリーとジョンは、放置されたヘリコプターに避難します。

町に到着したヤングは、助けた少女を車に乗せた直後、蛇に襲われ命を落とします。バックナーたちは、木こりの詰め所に到着しますが、テーラーが野良犬に襲われてしまいます。最終的に、バックナーたちとシャーリー親子は救助されるものの、多くの犠牲者が出ることになります。

キャスト

バックナー：クリストファー・ジョージ
ジェンセン：レスリー・ニールセン
テリー：リンダ・デイ・ジョージ
ヤング：リチャード・ジェッケル
シャーリー：マージ・グリア

スタッフ

監督：ウィリアム・ガードラー
製作・原案：エドワード・L・モントロ
脚本：ウィリアム・ノートン、エレノア・ノートン
撮影：ロバート・ソレンティーノ
編集：バブ・アズマン、ジェームズ・ミッチェル
音楽：ラロ・シフリン

作品の評価

『アニマル大戦争』は、公開当時こそ話題を集めましたが、その内容については賛否両論がありました。一部の批評家からは、ストーリーの展開や特殊効果の完成度の低さを指摘する声も上がりました。

関連作品

監督のウィリアム・ガードラーと製作のエドワード・L・モントロは、本作以前に『グリズリー』というアニマルパニック映画を制作しており、本作と一部スタッフが共通しています。

外部リンク

スティングレイによるDVD版の紹介ページ
アニマル大戦争 - allcinema
アニマル大戦争 - KINENOTE
Day of the Animals - IMDb（英語）
Day of the Animals - TCM Movie Database（英語）

狂暴化の原因と作品のテーマ

映画の中で、動物たちが狂暴化した原因はオゾン層の破壊によるものとされています。これは、環境破壊がもたらす影響に対する警鐘とも解釈できます。また、人間たちが自然を脅かした結果、動物たちから反撃を受けるという構図は、人間のエゴに対する批判的なメッセージとも受け取れます。

『アニマル大戦争』は、アニマルパニック映画というジャンルを通して、環境問題や人間と自然の関係性について考えさせる作品です。

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