アフターバーナー (ゲーム)

アフターバーナー (After Burner)

『アフターバーナー』は、1987年にセガ・エンタープライゼスによってリリースされたアーケードゲームです。この作品は、セガAM2研の開発チームが手がけ、著名なゲームデザイナー鈴木裕がデザインを担当しました。本作は、セガの体感ゲームの第6弾に位置づけられ、プレイヤーに迫力のある空中戦を提供します。

ゲームの内容

プレイヤーは、架空のA国の海軍パイロットとなり、最新鋭戦闘機F-14トムキャットXXに搭乗します。ゲームの目的は、Z国の包囲網を突破し、機密兵器情報が収められたフロッピーディスクを輸送することです。途中、多くの敵機を機関銃やミサイルで撃墜し、地上攻撃や離着陸、さらには空中給油など複数のステージを攻略していきます。

本作には、最初のプロトタイプ『アフターバーナーI』の18ステージと、完成版である『アフターバーナーII』に見られる23ステージがあります。ゲームプレイは、アナログスティック、機関銃、ミサイル用のボタン、そしてアナログスロットルレバーを用いて行われます。特に、スロットルレバーの使用が加わることで操作感が向上し、よりリアルな空中戦を体感できるようになっています。

評価と影響

『アフターバーナー』は、映画『トップガン』の影響を受けたビジュアルやゲームデザインが多くのプレイヤーに受け入れられ、世界中でヒットを記録しました。特に、シンプルでながらも爽快感のあるゲームプレイと、エレキギターを基にしたハードロック風のBGMが特徴で、数々のゲーム賞も受賞しています。その後、2006年には綺麗な3Dグラフィックとともに実在の航空機を取り入れた続編『アフターバーナー クライマックス』が登場しました。

開発と筐体

ゲームの開発過程においては、スケジュールの都合から初期版ではゲームバランスが十分でなかったものの、後に改良を重ねて『アフターバーナーII』がリリースされました。アーケードゲームの筐体には、二重振子構造のダブルクレイドルタイプや、シングルクレイドルタイプなど様々な形式が存在し、特にダブルクレイドルは高価なため当初のプレイ料金は200円に設定されていました。

移植版

『アフターバーナー』は多様なプラットフォームに移植され、ファミコンやPCエンジン、メガドライブといった家庭用ゲーム機でも楽しむことが可能です。一部の移植版ではオリジナルの味を残しながらも、新たな要素や改良が加えられる等、ユーザーのニーズに応える形で展開されました。特に、メガドライブ版は移植の成功例として語られることが多いです。

結論

『アフターバーナー』は、アーケードゲームの金字塔であり、爽快な空中バトルを体験できる名作です。多様な移植版や見事な音楽も相まって、今も多くのファンに愛され続けています。映画や他のゲームとの連動性も感じさせる本作は、ゲーム史の中で欠かせない存在となっています。

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