アフターマス・エンターテインメント

アフターマス・エンターテインメント

アフターマス・エンターテインメント（Aftermath Entertainment）は、1996年にアメリカの伝説的な音楽プロデューサー、ドクター・ドレーによって設立されたレコードレーベルです。このレーベルは、ユニバーサル ミュージック グループのインタースコープ・レコード傘下で活動を行い、ヒップホップやR&Bの分野で多くの影響を与えてきました。

設立と初期の活動

1996年3月、ドクター・ドレーは自身の前のレーベルデス・ロウを離れた直後にアフターマス・エンターテインメントを立ち上げました。その設立年の末には、初のプロジェクトとしてコンピレーション・アルバム『ドクター・ドレー・プレゼンツ…ジ・アフターマス』をリリースしました。これにより、彼は新しい音楽の道を切り開くことを目指しました。

しかし、その後の数年間は順調とは言えず、さまざまなアーティストとの契約と問題を抱えることになります。1997年にはR&Bグループ、アン・ヴォーグの元メンバーであるドーン・ロビンソンがレーベルと契約を結びましたが、プロダクションの進行に不満を持った彼女は突然退去することになります。また、ヒップホップグループ「ザ・ファーム」のアルバムは一時的な成功を収めましたが、長続きせずに解散へと至りました。

エミネムとの契約と成功の兆し

1998年、ジミー・アイオヴィンの紹介でデトロイト出身のラッパー、エミネムと契約を締結しました。この契約がアフターマスの運命を大きく変えるきっかけとなります。1999年にはエミネムのメジャー・デビュー作『ザ・スリム・シェイディ LP』がリリースされ、アメリカで大ヒットを記録しました。この成功により、アフターマスは商業的な地位を確立し、成長し続けることとなります。

エミネムの成功はアフターマスにとっての新たなスタートを意味し、彼はその後も次々とヒットアルバムをリリース。ドクター・ドレー自身のアルバム『2001』も全米800万枚を売上げるなど、ドレーとエミネムは共にレーベルの顔として大きな成功を収めました。

拡大と新たなアーティストたち

アフターマスはその後、さまざまなアーティストと契約を結びましたが、たいていはアルバムをリリースすることなく脱退していきました。2003年には、シェイディー・レコードとの共同プロジェクトで50セントのデビュー・アルバムをリリースし、さらに多くの注目を浴びました。

2012年には、若手ラッパー・ケンドリック・ラマーとの契約も発表し、彼のメジャー・デビュー作品『グッド・キッド、マッド・シティー』は全米で100万枚を売り上げる大ヒットを記録しました。このアルバムにより、アフターマスは再び注目を集め、ケンドリック自身も高い評価を獲得しました。

現在の状況

2016年にはアンダーソン・パークと契約し、ドクター・ドレー、エミネム、ケンドリック・ラマー、アンダーソン・パークの4人がアフターマスの主要なアーティストとなっています。アフターマス・エンターテインメントは常に進化し続け、これからも新たな才能を迎え入れることで、音楽シーンでの存在感を示し続けることが期待されています。

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