アブディ・イペクチ・アリーナ

アブディ・イペクチ・アリーナは、トルコバスケットボール連盟が所有していたイスタンブールを代表する多目的アリーナでした。

歴史

建設は1979年に開始されましたが、数年間中断期間があり、1989年6月3日にようやく開場しました。アリーナの名前は、1979年に暗殺されたジャーナリスト、アブディ・イペクチに由来します。開場から約20年間、イスタンブールにおける主要なバスケットボール会場としての役割を果たし、アナドル・エフェス、フェネルバフチェ、ガラタサライ、ベシクタシュといったイスタンブールの4大バスケットボールクラブが本拠地として使用しました。バスケットボール以外にも、様々なスポーツイベントやコンサートなどが開催され、多くの人々に利用されました。しかし、2010年にスィナン・エルデム・ドームが開場したことで、その重要性は徐々に低下していきました。

閉鎖とその後

アブディ・イペクチ・アリーナは、2016/17シーズン終了後に閉鎖され、2018年初頭に解体されました。解体後の跡地には、バスケットボールのトレーニングセンターが建設される予定です。アナドル・エフェスとガラタサライは、2017/18シーズンからスィナン・エルデム・ドームを本拠地としています。ガラタサライは、将来的に新設される独自のアリーナに移転する計画があります。一方、フェネルバフチェは2012年にウルケルスポーツアリーナへ本拠地を移転しています。

施設概要

アリーナの収容人数は12,270人でした。バスケットボール、バレーボール、レスリング、重量挙げといったスポーツイベントの他、コンサートや会議など、多岐にわたるイベントに対応していました。施設内には、4方向から見やすいスコアボード、6つのオンラインシステムカウンター、4つのロッカールーム、2つのインターネットルーム、2つの多目的オフィス、VIPルームなどが備わっていました。また、1,500台収容可能な駐車場も完備されていました。

主なイベント

アブディ・イペクチ・アリーナでは、数々の重要なスポーツイベントやコンサートが開催されました。以下はその一例です。

1992年 欧州チャンピオンズカップファイナルフォー
1995年 サポルタ・カップ決勝
1996年 FIBAユーロスターズ
2001年 ユーロバスケット決勝
第49回 ユーロビジョン・ソング・コンテスト
2009年 ヨーロッパ短水路選手権

アブディ・イペクチ・アリーナは、イスタンブールのスポーツと文化シーンにおいて、重要な役割を果たした施設でした。

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