アポロA-104

アポロA-104は、アメリカのアポロ計画における9回目のサターンI型ロケット発射実験として実施されました。これは、アポロ宇宙船のテストとしては4回目にあたり、科学的探査を目的としたミッションとしては、前回のA-103に続く2回目となります。

目的

A-104の主な目的は以下の2点でした。

1. 地球低軌道における宇宙塵の調査と採集：宇宙空間に存在する微小な塵を収集し、その組成や分布を調査することで、宇宙環境の理解を深めることが目指されました。
2. 各システムの作動確認：ロケット、宇宙船、その他の搭載機器が設計通りに機能するかを検証し、今後のミッションの信頼性を高めることが目的でした。

軌道は前回のA-103と同一であり、ロケットと宇宙船の基本構造もほぼ同じものが用いられました。ただし、いくつかの変更点がありました。司令船には姿勢制御用の小型反動ロケットが追加され、また、機体上昇中の温度変化を計測する装置が新たに搭載されました。これにより、より詳細なデータ収集が可能となりました。搭載されたペガサスB衛星は、重量が1,397kgで、外寸は前回のペガサスAと同じでした。

飛行

A-104は1965年5月25日07:35:01（UTC）、ケープ・カナベラルの37B発射台から打ち上げられました。サターンIシリーズとしては初の夜間発射となり（現地時間午前2時35分）、新たな挑戦となりました。打ち上げから10.6分後、衛星は予定通りの軌道に投入され、宇宙船、ペガサスB、使用済みの第二段ロケットを含む総重量15,473kgの物体が軌道に乗りました。

ペガサスBはその後、1968年8月29日に通信が途絶えるまで継続してデータを送信し続けました。そして、約14年後の1979年11月3日に大気圏に再突入し、ミッションを終えました。

このミッションは、計画全体を通じて特に問題はなく、ほぼ完全に成功したと言えます。アポロ計画の着実な進展を示すものとなりました。

外部リンク

* Apollo Maniacs（アポロ・マニアックス）

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