アメリカレコード協会

アメリカレコード協会（RIAA）について

アメリカレコード協会（Recording Industry Association of America）、略してRIAAは、アメリカの音楽産業を代表する業界団体です。この団体は、多くのレコードレーベルや流通会社の加盟により、アメリカ全体の音楽流通量の約85％を占めています。1952年に設立されたRIAAは、音楽の録音と再生技術の標準化を目指して活動を開始し、1954年には、米RCA社が開発したLP・EP用の録音・再生カーブ、「RIAAカーブ」を公式な規格として採用しました。これにより、音質の一貫性を確保し、音楽の録音、流通、および再生における技術的な基準が確立されました。

その後、RIAAは音楽ソフトに関する様々な技術標準の管理を行う役割を担うようになります。例えば、ステレオレコード（45/45方式）、コンパクトカセット、DAT（デジタルオーディオテープ）、CD（コンパクトディスク）などのフォーマットの普及と標準化を行うことにより、音楽のデジタル化とその流通の円滑化に寄与してきました。また、アメリカにおける著作権ライセンスやロイヤルティの管理、そしてゴールドディスク認定なども行っており、音楽業界の健全な発展を促進しています。

近年、RIAAはP2P（ピアツーピア）などのファイル共有プログラムを利用して違法に著作権音楽をダウンロードしている利用者に対して、法的措置を強化してきました。しかし、その過程で無実の人々が巻き込まれることも多く、特に2004年から2005年の期間には、障害を持つ寡婦とその娘に対して著作権法違反として訴訟を起こし、5000ドルの和解金を要求しました。しかし、被告側はその要求を拒否したため、次第に事態は複雑化しました。最終的には、RIAAは具体的な証拠を提示できず、裁判所から親子に対して6885.23ドル（約82万円相当）を支払うよう命じられるという結果に至りました。これがRIAAにとって初めての敗北であり、業界への影響も大きかったことが伺えます。

2008年末には、RIAAは厳しい訴訟を続ける姿勢を改めることを発表しました。これにより、今後の著作権問題に対するアプローチが変化する可能性が示唆されています。音楽の権利保護と技術進化の調和を目指すRIAAの今後の活動に、注目が集まっています。

関連項目

• - ペアレンタル・アドバイザリー

脚注

外部リンク

• - 公式サイト
• - The Best Selling Albums Ever... Worldwide

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