アメリカ労働総同盟・産業別組合会議

アメリカ労働総同盟・産業別組合会議（AFL-CIO）とは

アメリカ労働総同盟・産業別組合会議（AFL-CIO）は、アメリカ合衆国の労働組合におけるナショナルセンターです。英語では、American Federation of Labor and Congress of Industrial Organizationsと表記され、略称としてAFL-CIOが用いられます。

歴史

1955年、それまで別々に存在していたアメリカ労働総同盟（AFL）と産業別組合会議（CIO）が合同し、現在のAFL-CIOが発足しました。この合併により、アメリカの労働運動は新たな一歩を踏み出し、組織としての団結力を高めることになりました。

組織概要

AFL-CIOには、アメリカとカナダの53の単産（産業別労働組合）が加盟しており、総組合員数は900万人を超えています。これは、アメリカの労働組合組織としては最大規模であり、労働者の権利擁護や労働条件の改善に向けて重要な役割を果たしています。しかし、近年では正規雇用と非正規雇用の待遇をめぐる内部対立が表面化しており、組織運営上の課題も抱えています。特に、非正規雇用労働者が多く加盟している全米運輸労働組合（チームスターズ）、国際サービス従業員労働組合（SEIU）、国際食品＝商業労働組合（UFCW）といった主要な組合が脱退したことは、組織の分裂を象徴する出来事として注目されています。

国際的な活動

AFL-CIOは、国際労働組合総連合（ITUC）の中心的なメンバーとして、国際的な労働運動にも積極的に参加しています。グローバルな労働問題や労働者の権利保護に向けた活動を通じて、国際社会における労働者の地位向上に貢献しています。

歴代議長

AFL-CIOの歴代議長には、以下の人物が名を連ねています。

ジョージ・ミーニー
レーン・カークランド
トーマス・R・ドナヒュー
ジョン・スウィーニー
リチャード・トラムカ
リズ・シューラ―

これらの議長たちは、それぞれの時代においてAFL-CIOを率い、労働運動の発展に尽力してきました。彼らのリーダーシップによって、アメリカの労働運動は形作られてきたと言えるでしょう。

まとめ

AFL-CIOは、アメリカの労働運動を代表する組織として、労働者の権利保護と労働条件の改善を目指して活動しています。内部対立や組合の脱退など、課題も抱えていますが、その歴史と規模から見ても、アメリカの労働界において重要な役割を果たしていることは間違いありません。今後も、その動向が注目される組織です。

参考情報

* 公式サイト: AFL-CIO Official Website

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