アメリカ合衆国国防副長官

アメリカ合衆国国防副長官について

アメリカ合衆国国防副長官（United States Deputy Secretary of Defense、略称：DEPSECDEF）は、国防総省における国防長官に次ぐナンバー2の役職です。国防総省の運営において、非常に重要な役割を担っています。

任命と資格

国防副長官は、大統領が指名し、上院の承認を得て任命されます。上院では、軍事委員会での公聴会を経て、本会議での投票が行われ、過半数の賛成が必要です。また、国防副長官に任命されるためには、文民であることが必須であり、退役軍人の場合は、現役任務を退いてから7年以上経過している必要があります。

歴史

国防副長官に相当する役職は、1949年に「国防次官」として初めて設置されました。その後、わずか4ヶ月後の1949年8月には「国防副長官」に名称が変更されています。一時、「第二国防副長官」というポストも存在しましたが、短期間で廃止され、現在は存在しません。

任務と権限

国防副長官は、国防長官の代理として行動し、長官の権限を委任されます。また、国防総省の最高管理責任者（CMO）として、予算執行や職員の管理など、日々の業務執行を監督する責任を負っています。国防長官が外遊や大統領への助言など、より大きな職務に当たる際に、国防副長官は最高執行責任者（COO）に近い立場で組織を支えます。さらに、国防戦略の指針となる「四年ごとの国防計画見直し（QDR）」を策定する上級レベル再検討グループ（SLRG）の議長も務めます。

国防副長官は、国防総省内で国防長官に次ぐ第2位の序列を持ちます。国防長官が職務不能になった場合や欠けた場合には、長官の職務を代行する権限があります。過去には、長官の辞任に伴い、副長官が長官代行を務めた例が何度か存在します。

国防副長官は、アメリカの国防政策において、極めて重要な役割を担う役職と言えるでしょう。

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