アメリカ陸軍資材コマンド

アメリカ陸軍資材コマンド（AMC）

アメリカ陸軍資材コマンド（United States Army Materiel Command, 略称AMC）は、アメリカ陸軍における物資の供給及び管理を主な任務とする部隊です。AMCは、基地や兵器、弾薬の開発から維持管理、さらには各種部品の配布までを幅広く担当しています。1962年5月にその編制が開始され、同年の8月に主要な野戦コマンドとして正式に発足しました。

初代司令官であるフランク・S・ベッソン・ジュニア中将の指揮の下、AMCはアメリカ陸軍省の調査に基づき、「資材開発・兵站コマンド」の設置が提言され、設立されました。このコマンドは、兵器庁や弾薬工場、化学兵器と通常兵器の管理を行い、アメリカ国防総省の下での重要な役割を果たしています。

AMCはまた、アメリカの同盟国に対する陸軍装備品やサービスの販売を行う業務を担当し、外国との兵器システムの共同生産に関する協定についても交渉を行い実施しています。しっかりとした物資供給網を形成することで、アメリカ陸軍の運用を支援しています。

概要

AMCは1973年までワシントン・ナショナル空港に司令部を置いていましたが、その後、1973年から2003年までバージニア州アレクサンドリアに移転しました。この期間、AMCは一時的にアメリカ陸軍資材開発準備コマンド（DARCOM）に名称を変更しました。その後、2003年から2005年まではバージニア州フォート・ベルモアに位置しましたが、最終的にはアラバマ州ハンツビルのレッドストーン兵器廠に司令部を移し、59州及び世界50か国以上に及ぶ149の拠点へ展開しています。また、AMCには7万人以上の軍人及び文民職員が所属しています。

編制と従属コマンド

AMCには複数の従属部隊があり、例えばアメリカ陸軍契約コマンドや維持コマンド、航空・ミサイルコマンド、通信・電子コマンドなどがあります。また、従属コマンドの一部は2020年から2021年にかけて名称や役割が見直されるなど、常に進化を続けています。例えば、アメリカ陸軍戦闘能力開発コマンドは、現在アメリカ陸軍将来コマンドという新たな名称のもとで運用されています。これにより、AMCは高い柔軟性と迅速な対応力を持ち続けることが求められています。

海軍や空軍との連携

さらに、AMCの他にもアメリカ軍には多くの物資コマンドがあります。海兵隊や海軍、空軍でも、それぞれの独自の資材供給システムが整備されており、全軍を挙げての連携強化が図られています。これらの組織とAMCは緊密に連携し、アメリカ軍全体の戦力向上に寄与しています。

AMCは、今後も変化する戦略環境に応じて進化し続け、陸軍の持つ様々な任務を effectively and efficiently こなすための役割を果たすことが期待されています。

もう一度検索