アメリシウムの同位体

アメリシウム (Am) の詳細

アメリシウム（Am）は、周期表の第95番元素であり、主に放射性同位体で構成されています。この元素には安定した同位体が存在せず、したがって標準原子量を確定することはできません。そのため、アメリシウムの様々な同位体の研究が進められ、特性が徐々に明らかになっています。

アメリシウムには、19種類の放射性同位体が特定されており、その中で最も安定したものが243Amです。
この同位体の半減期は7370年と非常に長く、次に安定したのは241Amで、こちらの半減期は432.7年です。それ以外の同位体は半減期が30秒から51時間の間で変動しています。また、アメリシウムは8種類の核異性体も保有しており、その中でも242mAmが最も安定しており、半減期は141年です。

241Amは、特に煙感知器の中で利用されていることで知られています。この同位体は高感度であるため、数多くの国々で主流のタイプとして採用されています。煙感知器は、火災の早期検知に不可欠な存在であり、その性能は241Amの特性によって支えられています。

アメリシウムの同位体の原子量は、231.046 u（231Am）から249.078 u（249Am）まで幅広い範囲にわたります。これらの数値は、主に実験を基に算出されたものですが、一部は体系的な傾向に基づく推定値が含まれています。加えて、特定の核スピンに関しては明確なデータが得られていないため、かっこ書きで表記されることがあります。

数値の横に記されている誤差についてですが、これは同位体の構成と標準の原子質量に関するもので、国際純正・応用化学連合（IUPAC）が発表している値が用いられています。それ以外の値では、標準偏差が示されています。

アメリシウムに関する情報は、いくつかの文献から得られています。例えば、G. Audiらによる「Ame2003 Atomic Mass Evaluation」では、原子質量の評価が行われており、アメリシウムの様々な同位体についても詳述されています。また、IUPACの技術報告においては元素の標準原子量や同位体の組成が整理されています。

さらに、National Nuclear Data CenterやBrookhaven National Laboratoryが提供するデータベースNuDat 2.1からも、アメリシウムに関する貴重な情報が抽出されており、研究者たちにとって重要なリソースとなっています。アメリシウムは、放射性元素としての特性が多くの科学的調査と応用に寄与しており、特にその同位体の特性に関する研究は、今後も進むと考えられています。

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