アリシア・ヴィキャンデル

アリシア・ヴィキャンデルについて

アリシア・アマンダ・ヴィキャンデル（Alicia Amanda Vikander）は、1988年10月3日生まれのスウェーデンの女優です。彼女はスウェーデン系とフィンランド系の血を引いており、そのロマンティックな魅力と演技力で世界中の観客を魅了しています。名前の「ヴィキャンデル」の発音は、母国スウェーデンの発音に近い「ヴィカンダル」であり、日本では「ヴィキャンデル」として知られています。

生い立ち

ヴィキャンデルはスウェーデンのヴェストラ・イェーターランド県のヨーテボリに生まれました。精神科医の父、スヴァンテ・ヴィキャンデルと女優の母、マリア・ファール・ヴィキャンデルの間に生まれましたが、両親は彼女が5か月の時に別れ、彼女は母親に育てられました。5人の兄弟姉妹の中で育ち、9歳からはスウェーデン王立バレエ学校でバレエを学ぶことになります。15歳の時にはプリンシパルダンサーを目指し、ストックホルムに移り、さまざまなミュージカルに出演しました。

しかし、16歳になるころ、テレビシリーズへの出演が増え、学校を離れることが多くなり、最終的にはバレエの道を断念しました。その後、演劇学校へのオーディションには2度落選しましたが、ロースクールに入学したものの通学せず、女優としての夢を追求し続けました。

キャリアの始まり

スウェーデンの短編映画やテレビシリーズに出演し始めた彼女は、2008年から放送される人気ドラマ『Andra Avenyn』で大いに注目を集めました。2010年には、スウェーデン映画『ピュア 純潔』で主演を務め、その演技が高く評価されました。これにより、ストックホルム国際映画祭のライジングスター賞、ベルリン国際映画祭のシューティングスター賞、さらにはグルドバッゲ賞主演女優賞を受賞する快挙を遂げました。

2012年には英語版『アンナ・カレーニナ』でキティ役を演じ、国際的な評価を得、一方で『ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮』においてはマッツ・ミケルセンと共演し、作品は第62回ベルリン国際映画祭で絶賛されました。

2015年、アレックス・ガーランドが監督した『エクス・マキナ』ではAIを持つガイノイドを演じ、多くの映画賞でのノミネートを果たしました。同年には、トム・フーパー監督による『リリーのすべて』で主要な役割を演じ、アカデミー賞でも助演女優賞を受賞しました。これにより、彼女のキャリアは飛躍的に拡大しました。

近年の活動

その後も、アリシア・ヴィキャンデルは映画界での存在感を増し続け、2016年にはルイ・ヴィトンのミューズとしても活動。また、同年には自身の映画製作会社Vikariousを設立しました。その第一弾としてエヴァ・グリーン、シャーロット・ランプリング共演の『Euphoria』が予定されています。

2018年公開の『トゥームレイダー ファースト・ミッション』では、役作りのために4か月にわたるトレーニングをこなしました。彼女は過去にロー・クロフトを演じたアンジェリーナ・ジョリーに対する敬意を表しつつ、自身の道を歩んでいます。

私生活と社会への影響

プライベートでは、映画『光をくれた人』で共演したマイケル・ファスベンダーとの関係が話題になり、2017年にはイビサ島にて近親者のみの結婚式を挙げました。2021年には第1子を迎え、2024年には第2子の誕生が報告されています。アリシアはフェミニストでも知られ、#MeTooキャンペーンではスウェーデン映画界の性暴力の撲滅を求める声を上げました。

アリシア・ヴィキャンデルは、その類まれな演技力だけでなく、映画界への影響力や人権への取り組みでも多大なる注目を集める女優であり、これからの活躍が一層楽しみです。

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