アリック日進

アリック日進（ALiC日進）について

アリック日進（アリックにっしん）は、神奈川県に本社を置く日進株式会社によって運営されていた家電量販店です。1947年に設立されたこの店は、「Art & Living Creator」の略称であるALiCという名前を持ち、家電とホビーの専門店を目指していました。キャッチフレーズは「家電とホビーの専門店」であり、そのユニークな商品提供は多くの顧客に支持されました。

各店舗の展開

かつて、アリック日進は横浜駅西口本店をはじめとして、秋葉原店や横浜駅店（CIAL内）や鶴見西口店、川崎駅店（かわさきBE内）、大船店など、多数の店舗を展開していました。しかし、時代の変化や経営方針の見直しを受けて、現在では創業地である生麦店のみが営業を続けています。この生麦店では、古くからの顧客の要望に応える形で営業が行われており、通常の電器店とは異なる店舗運営がなされています。

ホビーショップに関しては、本店および川崎駅店で展開されていましたが、両店舗の閉店後、その機能は大船店に移されました。アリック日進は、家電量販店とホビーショップを融合させた先駆的な存在として認識されています。

現在の営業状況

現在、営業中の店舗は生麦店だけですが、他の店舗は閉鎖され、それぞれが異なる利用方法を迎えました。横浜駅西口本店は2000年に閉店し、その後はファッションビル「コムサストア」に生まれ変わりました。また、同ビルは現在ドン・キホーテ横浜西口店として利用されていますが、ビル名は「ALiC日進ビル」のまま残されています。鶴見西口店や川崎駅店も閉店し、それぞれフィットケア・デポやアトレ川崎に生まれ変わりました。大船店は2012年に閉店し、現在は駐車場として利用されています。

本店の特徴

アリック日進の横浜駅西口本店は、特にテレビコマーシャルやタウンページの広告で目立ち、日進にとって象徴的な存在でした。多くの顧客が訪れるこの店舗には試聴室が設けられ、音響機器のメーカーによるイベントも行われていました。また、地下1階にはホビー売場があり、鉄道模型やラジコン、プラモデルを扱い、訪れた客を楽しませるための工夫として模型汽車が展示されていました。これにより、普段鉄道模型に触れない層にもアプローチし、来店のきっかけを提供していました。

広告活動と社会的な問題

1980年代から1990年代にかけて、アリック日進はラジオやテレビでコマーシャルを展開していました。店のテーマソングが懐かしさを感じさせるほど耳に残っており、特に「勿論、爆安！」というキャッチフレーズは顧客の記憶に強く印象づけられました。

しかし、アリック日進は家電リサイクル法による適正化勧告を受け、「廃棄物業者に料金を支払って引き取らせていた」との指摘がありました。これにより、企業の信頼性が揺らぎ、一時は経営の危機に陥ることとなりました。

このように、アリック日進は多くの歴史を持ち、さまざまな挑戦を経てきた企業です。時代とともに変わりゆく家電市場の中でも、その存在感は今でもファンの心に刻まれています。

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