アリューシャン地震 (1957年)

1957年アリューシャン地震は、1957年3月9日にアラスカ州アリューシャン列島で発生した、モーメントマグニチュード（Mw）8.6の巨大地震です。この地震は、アリューシャン列島の一部であるアンドリアノフ諸島の南のプレート境界で発生し、その規模は非常に大きなものでした。表面波マグニチュード（Ms）では8.3と記録されています。

地震の余震域は、東はクレニッツァン諸島沖から西はアムチトカ島沖まで、約1,200kmに及びました。この長さは、2004年スマトラ島沖地震の余震域とほぼ同程度であり、その広範囲に及ぶ影響を示しています。

この地震は、アダック島やウニマク島の地下構造に影響を与えただけでなく、長らく活動を休止していたブセビドフ山の火山活動にも影響を与えました。これは、地震のエネルギーが広範囲に伝播し、地殻の深部にまで影響を及ぼしたことを示唆しています。

さらに、この地震は津波も引き起こしました。ハワイ諸島では、最大で16mの津波が到達し、約500万ドルもの甚大な被害をもたらしました。特にオアフ島では、二つの村が津波によって破壊されました。また、アリューシャン地域でも二つの橋が破壊されましたが、幸いにも地震または津波による直接的な死者は報告されていません。

モーメントマグニチュードの値として、ジョンソン（1994）が提唱したものを採用すると、この1957年アリューシャン地震は、2011年時点でアメリカ国内で発生した地震の中で4番目に大きな規模となります。これは、アメリカの地震史上、非常に重要な地震であったことを示しています。

この地震は、プレート境界での巨大地震がもたらす広範囲な影響と、それに伴う津波の脅威を改めて認識させる出来事となりました。

関連事項

地震の年表
アリューシャン海溝
1946年アリューシャン地震：1946年4月1日に発生したMw8.1の地震。
1965年アリューシャン地震（ラット諸島地震）：1965年2月4日に発生したMw8.7の地震。
アラスカ地震：アメリカ国内で発生した最大規模の地震。
連動型地震

外部リンク
* USGS Historic Earthquakes Andreanof Islands, Alaska 1957 03 09 14:22:31 UTC Magnitude 8.6

もう一度検索