アルカエフ

アルカエフ：みなとみらいの記憶

アルカエフ（ARUKAEFU）は、かつて神奈川県横浜市西区みなとみらいに存在した商業施設です。横浜都市みらいが事業主体となり、2003年4月に暫定的な施設として開業しました。みなとみらい地区の再開発計画に伴い、2019年7月末までに全てのテナントが営業を終了し、その歴史に幕を閉じました。

概要

アルカエフは、ホームセンター、スーパーマーケット、子供服・輸入雑貨店、ファミリーレストランに加え、NPOが運営するコミュニティサロンも併設した複合的な商業施設でした。各店舗の営業時間は異なり、特にジョナサンみなとみらい店は深夜まで営業していました。この施設は、独立行政法人都市再生機構（UR都市機構）が土地を所有し、借地契約によって運営される暫定的なものでした。

UR都市機構は、2015年度以降にアルカエフが所在する44街区で新たな事業者を公募し、土地を譲渡する方針を示していました。2016年12月には、南側区画（約9,604m²）の入札で積水ハウスが土地を取得しました。これにより、南側区画に入居していたセキチュー横浜みなとみらい店とプラザ栄光生鮮館みなとみらい店は、2017年8月13日に閉店しました。建物の解体は同年9月から始まり、12月頃には完了しました。

一方、北側区画については、2018年度以降に公募が行われる予定でしたが、ジョナサンみなとみらい店とキッズオブトレジャーは2017年8月以降も営業を継続していました。しかし、約2年後の2019年7月末までにこれらのテナントも閉店し、みなとみらい4丁目駐車場も同月末に営業を終了し、アルカエフは完全に閉鎖されました。同年10月頃まで、北側区画の建物の解体工事が行われました。

アルカエフの名前の由来

「アルカエフ」という名称は、イタリア語で「箱舟」を意味する「arca（アルカ）」と、未来、親しみ、幸運を意味する英単語の頭文字である “Future”, “Familiar”, “Fortune” の「F（エフ）」を組み合わせた造語です。

入居していた主な施設

アルカエフには、以下のテナントが入居していました。

セキチュー棟（2017年8月閉鎖）

セキチュー横浜みなとみらい店（ホームセンター）：2017年8月13日閉店
プラザ栄光生鮮館みなとみらい店（スーパーマーケット）：2017年8月13日閉店

ジョナサン棟・別棟（2019年7月末閉鎖）

ジョナサンみなとみらい店（ファミリーレストラン）：2019年7月21日閉店
プラザ栄光お酒館みなとみらい店（酒店）：2016年閉店
キッズオブトレジャー（子供服・輸入雑貨店）：2019年5月末閉店
情報コミュニティサロン animi：2018年11月に移転

所在地と交通

アルカエフの所在地は、神奈川県横浜市西区みなとみらい4-2-7でした。

交通アクセスは以下の通りでした。

みなとみらい線「新高島駅」より徒歩8分
横浜市営地下鉄ブルーライン「高島町駅」より徒歩10分
横浜駅東口より徒歩15〜20分
横浜市営バスあかいくつMルート・109系統、京浜急行バス141系統「4丁目駐車場」停留所より徒歩1分

跡地開発

アルカエフの跡地（44街区）では、以下の開発が進められています。

南区画

積水ハウスが取得した南区画には、ラグジュアリーホテル「ウェスティンホテル横浜」や長期滞在型ホテル「The Apartment Bay YOKOHAMA」などからなる複合ビルが建設され、2022年6月に開業しました。

北区画

北区画は、駐車場、商業・業務施設として、エイトノットアンドカンパニーJVが土地を利用することになり、2023年9月に複合型住宅展示場、自動車ショールーム、飲食店などが入る暫定施設「LIVINGTOWN みなとみらい」が開業しました。



アルカエフは、その短い期間ながら、みなとみらい地区の発展と共に、地域住民に様々なサービスを提供し、人々の生活を支えてきた商業施設でした。

もう一度検索