アルットゥ・ラッピ

アルットゥ・ラッピ（Arttu Ville Eemeli Lappi、1984年5月11日 - ）は、フィンランドの北サヴォ県クオピオ出身の元スキージャンプ選手です。

経歴

ラッピは10歳でスキージャンプを始め、1997年からはフィンランドスキー連盟の有望な若手選手育成チームであるHopeasompaチームに所属し、ジャンプのトレーニングを積みました。このチームは、12歳から16歳までの才能ある選手を選抜し、集中的な指導を行うことで知られています。

2002年には、ノルディックスキージュニア世界選手権の団体戦で、ヤンネ・ハッポネン、ハッリ・オッリ、アクセリ・コッコネンといった後のトップジャンパーたちと共に金メダルを獲得しました。同年2月24日には、アメリカ合衆国アイアンマウンテンで開催されたスキージャンプ・コンチネンタルカップで優勝するなど、着実に実績を積み重ねました。そして、2002年3月1日にラハティスキーゲームズでスキージャンプ・ワールドカップにデビューを果たし、8位入賞という好成績を収めました。

2003年ノルディックスキー世界選手権では、個人ラージヒルで12位、団体戦ではヤンネ・アホネン、マッティ・ハウタマキ、タミ・キウルという強力なメンバーと共に金メダルを獲得し、個人ノーマルヒルでも6位入賞を果たしました。この頃がラッピのキャリアの絶頂期と言えるでしょう。

しかし、翌シーズンからラッピは不振に陥り、足首の故障にも悩まされたことから、コンチネンタルカップや更に下位のFISカップへの出場が中心となりました。怪我の影響もあり、なかなか調子を取り戻すことができませんでした。

2006-2007シーズンにワールドカップに復帰すると、11月24日にクーサモで開催された開幕戦で、突如ワールドカップ初勝利を挙げました。世界選手権ではラージヒル11位、団体戦4位、ノーマルヒル22位という成績を残し、ワールドカップ総合では自己最高位となる15位を記録しました。このシーズンは、ラッピにとって復活を印象づけるシーズンとなりました。

翌2007-2008シーズンは再び不振に陥り、ワールドカップ総合52位に終わりました。2008-2009シーズンにはコンチネンタルカップに降格し、苦しい状況が続きました。

2009年2月には、ロヴァニエミでのトレーニング中に右膝の靭帯を損傷し、全治5カ月という重傷を負いました。この怪我により、長期離脱を余儀なくされました。2009-2010シーズンに復帰し、コンチネンタルカップに出場しましたが、2010年4月に現役引退を表明しました。

引退後、ラッピはフィンランドチームの強化委員に選ばれ、後進の育成に尽力しています。

主な成績

2002年ノルディックスキージュニア世界選手権団体 金メダル
2002年スキージャンプ・コンチネンタルカップ優勝（アイアンマウンテン）
2003年ノルディックスキー世界選手権団体 金メダル
スキージャンプ・ワールドカップ初勝利（2006年クーサモ）

外部リンク

アルットゥ・ラッピ - 国際スキー連盟のプロフィール （英語）
Official website
* Arttu Lappi Hiihtoliiton sivuilla

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