アルデグンデス・デ・ブラガンサ

アルデグンデス・デ・ブラガンサ：亡命王女とミゲリスタの摂政

アルデグンデス・デ・ブラガンサ（1858年11月10日 - 1946年4月15日）は、ポルトガル廃王ミゲル1世とその妻アーデルハイト侯女の四女として、ドイツのブロンバッハで生まれました。彼女は、激動の時代を生きた王女であり、後にミゲリスタ派の摂政として重要な役割を果たしました。

生涯

アルデグンデスは、亡命生活を送るミゲル1世の6人の娘の一人として、不遇な幼少期を過ごしました。1876年、彼女はオーストリアのザルツブルクで、パルマ公カルロ3世の次男であるバルディ伯エンリコと結婚しました。エンリコは最初の妻を早くに亡くしており、アルデグンデスとの結婚は再婚でした。しかし、アルデグンデスは9度妊娠するも全て流産し、夫妻は子供を持つことができませんでした。

ミゲリスタの摂政

1920年、アルデグンデスの兄ミゲルがミゲリスタ派のポルトガル王位請求者の地位を退いたため、その末息子ドゥアルテ・ヌノがわずか12歳で「ミゲリスタの王」となりました。この時、アルデグンデスは甥であるドゥアルテ・ヌノの摂政に任じられ、1928年まで後見役を務めました。彼女は、政治的な手腕を発揮し、ミゲリスタ派の活動を支えました。

摂政となった1920年、アルデグンデスはドゥアルテ・ヌノによりギマランイス公爵夫人とされました。ギマランイス公爵位は、ブラガンサ家の家長が保持する由緒ある称号の一つです。1921年には、ブラガンサ家によるポルトガルの王政復古を目指したマニフェストを発表し、その強い意志を示しました。

その後

1905年に夫バルディ伯爵と死別した後、アルデグンデスはスイスのベルンで静かに暮らしました。そして1946年、ベルン近郊のグンテンでその生涯を閉じました。彼女の人生は、亡命、結婚、そして政治活動という、波乱に満ちたものでした。

アルデグンデス・デ・ブラガンサは、王位を失った一族の一員として、常に政治的な影響力の中に身を置いていました。子供を持つことはできませんでしたが、ミゲリスタ派の摂政として、ポルトガル王政復古のために尽力しました。彼女の生涯は、激動の時代における王族の姿を今に伝えるものと言えるでしょう。

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