アルナーチャラム 踊るスーパースター

アルナーチャラム 踊るスーパースター

『アルナーチャラム 踊るスーパースター』（原題：Arunachalam）は、1997年に公開されたインド映画。監督はスンダル・C、主演はラジニカーント、共演にサウンダリヤー、ランバーを迎えた作品です。

あらすじ

物語は、30歳の純粋な男、アルナーチャラムを中心に展開します。彼は名誉ある一家に生まれ、人々から尊敬を集めていました。ある日、妹の結婚式のためにいとこのヴェーダヴァッリが街からやってきます。彼女はアルナーチャラムに惹かれ、二人は愛を育んでいきます。婚約発表は家族にも祝福されますが、アルナーチャラムを嫌う祖母だけは例外でした。彼女はヴェーダヴァッリの父に告げ口をし、結婚は破談となってしまいます。

傷心のアルナーチャラムは、弟が恋人を身分違いで振ろうとしていることを知り、彼女を助けようとします。彼は自分の遺産を譲り、二人の釣り合いを取ろうとしますが、それが祖母の怒りを買い、衝撃の事実を告げられます。アルナーチャラムには遺産を継ぐ権利がなく、持っているのは首にかけているルドラークシャだけ。それは亡き母の形見であり、彼の名前だけを告げて息を引き取ったというのです。

絶望したアルナーチャラムは家を出てチェンナイへ。そこでカタヴァラヤンという友人ができ、タバコ売りの仕事を紹介されます。ある日、彼はヴェーダヴァッリと再会しますが、彼女の父親に侮辱されるだけ。そんな中、ナンディニという女性が泥棒に襲われそうになっているのを助けます。彼女は恩返しに、父親の会社で仕事を紹介すると約束します。

会社を訪れたアルナーチャラムは、そこでルドラークシャを落としてしまいます。それがきっかけで、彼は自分がヴィタチャラムという大富豪の息子であることを知らされます。ヴィタチャラムはビデオメッセージを残しており、アルナーチャラムに3億ルピーを30日間で使い切れば、300億ルピーを相続できるという条件を出します。ただし、寄付は禁止、月末に資産を残してはならない、そして誰にもこの挑戦について話してはならないという制約がありました。

当初は拒否したアルナーチャラムですが、遺産を狙う悪人たちの陰謀を知り、挑戦を受けることを決意。ナンディニを経費管理担当に任命し、3億ルピーを使い切るための奔走が始まります。競馬、宝くじ、映画製作、政界進出など、あらゆる手段を試しますが、悪人たちの妨害により、なかなかうまくいきません。最後には、別れパーティーを開き、残りの資産を使い切ろうとします。

一方、ヴェーダヴァッリはアルナーチャラムが自分を助けてくれなかったこと、ナンディニと関係を持っているのではないかと疑い、父親の勧める縁談に同意します。しかし、アルナーチャラムは父の言葉を守り、真実を語ることができません。挑戦最終日、最後の瞬間に、友人が2万ルピーを持ってきてしまい、アルナーチャラムはその金を使い切ることができませんでした。しかし、ナンディニが駆けつけ、悪人たちの陰謀を暴露。アルナーチャラムは彼女に給料としてその金を渡し、見事挑戦に勝利します。

悪人たちは逮捕され、ランガーチャリは300億の資産を渡そうとしますが、アルナーチャラムはそれを拒否。父の遺志に従い、貧しい人々のために使うよう頼みます。この騒動はメディアで報道され、ヴェーダヴァッリは自分の過ちに気づきます。アルナーチャラムは村に帰り、ヴェーダヴァッリとの結婚式を挙げ、祖母も二人の結婚を祝福するのでした。

キャスト

アルナーチャラム、ヴェーダーチャラム：ラジニカーント（田中正彦）
ヴェーダヴァッリ：サウンダリヤー（村岡宏美）
ナンディニ：ランバー（佐々木瑶子）
アーティケシャヴァン：ジャイシャンカル（相沢正輝）
アンマイヤッパン：ラヴィチャンドラン（武藤与志則）
ヴァスヴァナーダン：ラグヴァラン（乃村健次）
ランガーチャリ：ヴィス（山崎たくみ）

製作

本作は、ラジニカーントが政治活動のために休暇を取った後、次回作として発表されました。映画業界で困窮している同輩を助けるために製作され、当初は「Kuberan」や「Meshtri」というタイトルで報じられていましたが、最終的に「Arunachalam」となりました。ジョージ・バリー・マカッチョンの小説『Brewster's Millions』を原作としています。

評価

本作は、ラジニカーント主演の『バーシャ! 踊る夕陽のビッグボス』や『ムトゥ 踊るマハラジャ』ほどの成功は収めませんでしたが、興行的な成功を収めました。タミル・ナードゥ州映画賞では作品賞を含む3つの賞を受賞しています。

外部リンク

アルナーチャラム 踊るスーパースター - allcinema
* Arunachalam - IMDb（英語）

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