アルバニア地震

アルバニア地震（2019年）

2019年11月26日、アルバニアを激しい揺れが襲いました。この地震は、アルバニア国内で過去40年間で最大規模となるマグニチュード6.4を記録し、首都ティラナをはじめとする広範囲な地域に甚大な被害をもたらしました。

地震の概要

発生日時：2019年11月26日
震源の深さ：約20km
モーメントマグニチュード：6.4
最大震度：メルカリ震度階級 VIII（極めて強い）
死者：51人
負傷者：3000人以上

この地震は、ティラナのほか、ベオグラードやターラントといった遠隔地でも揺れが観測され、その影響の大きさを物語っています。また、2019年中に発生した地震の中で、最も多くの犠牲者を出した地震となりました。

地震の構造的背景

アルバニアは、ユーラシアプレート、アドリア海プレート、そして一部アフリカプレートの境界に位置しており、活発なテクトニクス活動が起きています。この地域は地震が頻発することで知られており、過去100年間でマグニチュード6以上の地震が複数回発生しています。2019年9月21日にもマグニチュード5.6の地震が発生しており、今回の地震発生の約500時間前には、過去30年間で最大規模の地震を記録したばかりでした。

地震の詳細

Advanced National Seismic System（ANSS）の記録によると、この地震のマグニチュードは6.4です。発震機構の分析から、この地震は地域の衝上断層と平行な、北西-南東方向の逆断層運動によって発生したと考えられています。メルカリ震度階級では、最大でVIII（極めて強い）を観測しました。

余震の状況

本震発生後も、多数の余震が観測されています。12月1日までに1300回以上の余震が発生し、そのうちマグニチュード5.0を超えたものが4回、マグニチュード4.0から5.0のものが21回観測されました。最も強い余震は、本震の約4時間後に発生したマグニチュード5.4の地震で、メルカリ震度階級はVII（非常に強い）でした。

まとめ

2019年のアルバニア地震は、多くの人命を奪い、甚大な被害をもたらしました。この地震は、アルバニアの複雑な地質構造と活発なテクトニクス活動によって引き起こされたものであり、地震発生のリスクが高い地域であることを改めて示しました。頻発する余震への警戒とともに、今後の地震対策の重要性が浮き彫りとなっています。

関連項目

* アルバニアの地震一覧(en:List of earthquakes in Albania)

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