アルパイン郡 (カリフォルニア州)

アルパイン郡の概要

アルパイン郡は、カリフォルニア州のシエラネバダ山脈に位置し、州で最も少ない人口を持つ地域です。2010年の国勢調査によると、ここに住む人々はわずか1,175人。この郡には法人化された都市は存在せず、多くは自然に囲まれた山岳や田園風景が広がっています。マークリービルが郡庁所在地であり、タホ湖とヨセミテ国立公園の中間に位置しているため、美しい風景が楽しめる場所でもあります。

歴史

アルパイン郡の設立は1864年にさかのぼります。この年、近郊で銀鉱が発見された際に金鉱ブームが始まり、郡は設立されました。当初の郡域はアマドール郡、カラベラス郡、エルドラド郡、モノ郡、トゥオルミ郡の一部から形成され、約11,000人もの人口を抱えていました。しかし、1868年には銀鉱山が無利益化し、人口は急減してしまいます。1875年には郡庁所在地がシルバーマウンテンシティからマークリービルへと変更されました。

その後、アルパイン郡は農業や牧畜、製材業に依存する経済となりましたが、1920年代には人口が200人にまで減少します。1960年代に入ってからは、ベアバレーやカークウッドといったスキーリゾートが開発され、再び人口が増加の傾向を見せています。

地理

アルパイン郡の総面積は743平方マイル（約1,920平方キロメートル）で、そのうち739平方マイル（約1,910平方キロメートル）が陸地、残りの5平方マイル（約13平方キロメートル）が水域です。水域の割合は0.61%であり、基準地の標高は5,867フィート（約1,788メートル）に達します。地域の山々や湖沼は、訪れる人々に多彩なアウトドアアクティビティを提供しています。

交通

郡内の主要な交通手段には、カリフォルニア州道4号線、88号線、89号線が含まれています。また、隣接するネバダ州ダグラス郡との調整により、予約制の公共交通機関も提供されています。ハイキングを楽しむ方々のために、いくつかのトレイルヘッドまでのシャトルバスも運行しています。アルパイン郡に位置する空港は、マークリービルから約4マイル（約6キロメートル）離れた所にあり、小型機用の一般的な空港です。ただし、建物や照明はなく、夜空が広がるため、天文学者にも人気があります。

人口動態

2000年の国勢調査によると、アルパイン郡の住民のほぼ半数がモルモン教徒であることがわかっています。

政治

歴史的に、アルパイン郡は共和党が強い地盤とされています。2000年の大統領選挙ではジョージ・W・ブッシュが辛勝しましたが、2004年には民主党のジョン・ケリーが勝利を収めました。その後、2008年にはバラク・オバマがジョン・マケインを大差で下す結果となっています。住民投票では、同性婚を禁止する修正案に対して反対票が過半数を占めました。また、カリフォルニア州務省によると、登録有権者数は776人で、民主党が最も多く支持されています。

このように、アルパイン郡は自然環境と歴史的な背景、そして独特の政治的景観を持つ特異な地域であると言えるでしょう。

もう一度検索