アルファブロガー

アルファブロガーとは

アルファブロガーとは、インターネット上のブログにおいて、世論や他のブロガーに大きな影響力を持つ人物のことです。多くの読者を抱え、社会現象やトレンドを牽引する存在として注目されます。しかし、この言葉は日本独自の表現であり、海外では「Aリストブロガー」と呼ばれることが一般的です。

アルファブロガーの定義

アルファブロガーという言葉は、2004年にアメリカの雑誌『ニューズウィーク』で紹介されたのが始まりとされています。日本では、ブロガーの徳力基彦氏らが中心となり、「アルファブロガーを探せ」というブログ賞を設けたことで広く知られるようになりました。

当初、アルファブロガーは「世論に影響を与えている」「ブロガーのリーダー格」「影響力が大きい」「多くの人のアクセスを集める」といった基準で評価されていました。しかし、選考方法や団体の知名度の低さなどから、その影響力については議論がありました。現在では、「（読者が）5人でも影響を与えれば、アルファブロガー」というように、より広い意味で捉えられています。

アルファブロガーの歴史

アルファブロガーという概念が生まれる背景には、ブログメディアの発展があります。2001年のアメリカ同時多発テロ事件をきっかけに、生存者によるブログが注目を集め、ブログメディアが広まりました。2002年には、大手メディアが取り上げなかった政治家の問題について、アルファブロガーが言及したことで、その影響力が示されました。

日本では、2004年に初のアルファブロガー・アワードが開催され、2005年にはアルファブロガーに関する書籍が出版されました。2007年には、アルファブロガー向けの広告配信サービスが登場し、シンポジウムで「参加型メディアの可能性」について議論されるなど、その存在感は増していきました。

しかし、2007年頃から、ブログの質の低下や「ブログ限界論」が指摘されるようになり、2012年にはアルファブロガー・アワードが終了しました。その後、アルファブロガーという言葉は以前ほど使われなくなりましたが、インフルエンサーという言葉に形を変え、その影響力は現在も続いています。

アルファブロガーの評価

アルファブロガーは、その意見や主張が社会に影響を与えることから、様々な評価を受けています。

週刊エコノミストは、アルファブロガーがライブドア事件で堀江貴文氏を擁護したり、少子化問題について過激な主張をしたりすることから、「本音に満ちている」と評価しました。一方、PR会社は、アルファブロガーが積極的に情報収集を行い、ポジティブな情報を提供していると評価しました。

アルファブロガー・アワード受賞者で新聞記者の阿比留瑠比氏は、新聞記事では書けない面白い話をブログで発信していると述べています。

Webマーケティングへの関与

アルファブロガーは、Webマーケティングにも深く関わっています。企業は、アルファブロガーに商品やサービスをPRしてもらうことで、口コミ効果を期待しています。サイバーエージェントのような企業は、アルファブロガーを活用したWebマーケティングを支援しています。

しかし、ステルスマーケティングやPRであることを隠した記事広告などが問題視されるようになり、アメーバ[[ブログ]]ではPR記事にPRと明記することを義務付けるようになりました。海外でも、Aリストブロガーを使ったブログマーケティングは論争の的となっています。

まとめ

アルファブロガーは、インターネット上で大きな影響力を持つブロガーのことです。その定義や評価は時代とともに変化していますが、社会に与える影響は大きいと言えます。Webマーケティングにおいても重要な役割を果たしていますが、ステルスマーケティングなどの問題も抱えています。アルファブロガーの動向は、今後のインターネット社会を考える上で、重要な要素となるでしょう。

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