インフルエンサー

インフルエンサーとは

インフルエンサー（英: influencer）は、SNSを利用し、広範囲にわたる影響力を行使しながら情報を発信する個人を指します。彼らは企業と協力して、自身のフォロワーを対象としたマーケティング活動にも関与することが多く、このプロセスをインフルエンサー・マーケティングやSNSマーケティングと呼びます。

概要

「インフルエンサー」という言葉は、英語で「影響者」や「影響を与えるもの」という意味です。特に、2007年頃からブログやSNSの普及によって、この用語が広まりました。当時、人気のあるブロガーたちが数千から数万の読者を持ち、その発信情報が数十万人に広がるという現象が起きました。これにより、購買行動にも影響を及ぼすようになりました。2010年ごろから企業側もインフルエンサーを使ったマーケティングに注力し始めました。

この変化の背景には、マルコム・グラッドウェルの『急に売れ始めるにはワケがある ネットワーク理論が明らかにする口コミの法則』という著作があります。この本は広告の効果よりも口コミの重要性を強調し、業界における新しいマーケティング手法に火をつけました。この時期には、フォロワー数を増やすためのSNSマーケティング事業も登場し、インフルエンサーの影響力をさらに高めるためのサービスも発展しました。

インフルエンサーの分類

インフルエンサーには主に、フォロワーが数十万以上の著名な人物と、フォロワー数が少なくとも特定の分野に特化した情報を発信するマイクロインフルエンサーの二つのカテゴリがあります。マイクロインフルエンサーは、フォロワー数が万単位に満たない場合が多く、特定のコミュニティやニッチな市場での影響力を持っていることが特徴です。

インフルエンサーと企業の関係

インフルエンサーは企業の製品やサービスを進める役割を担う一方で、企業側がその言動を完全にコントロールすることはできません。そのため、彼らの不適切な発言や行動が企業のブランドイメージに影響を与える可能性もあります。加えて、インフルエンサーと企業によるステルスマーケティングの境界があいまいになることもあり、法律や倫理的な問題に発展することもあります。最近では、インフルエンサーが企業から報酬を受け取る場合には、広告であることを明示する必要がある法律やガイドラインも施行されています。

インフルエンサーの活用シーン

特に就職活動の分野でも、企業がインフルエンサーを採用する枠を設けるケースが増えてきました。若年層をターゲットにしたこの傾向は、SNSでのフォロワー数が条件となる場合があります。例えば、TOKYO BASEでは、18年卒の採用活動において、インフルエンサー採用枠として1名を採用しました。このような取り組みにより、企業の情報がより効果的に拡散されることが期待されています。

まとめ

インフルエンサーは、SNSの影響力を通じて現代のマーケティングに重要な役割を果たしています。その影響力は、企業による広告戦略の新たな手法として位置づけられており、今後もその役割は拡大していくでしょう。しかし、同時に倫理や法的な課題も伴うため、慎重な運用が求められています。

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