アルベルト (ザクセン王)

アルベルト（Albert） - ザクセン王国の第5代国王

アルベルト（1828年4月23日 - 1902年6月19日）は、ザクセン王国の第5代国王として1873年から1902年まで在位した。彼の全名は、Friedrich August Albert Anton Ferdinand Joseph Karl Maria Baptist Nepomuk Wilhelm Xaver Georg Fidelisであり、第4代ザクセン王ヨハンとその妃アマーリエ・アウグステ（バイエルン王マクシミリアン1世の王女）の長子であった。

生い立ちと初期の教育

アルベルトはドレスデンでザクセン王太子ヨハンの下に生まれた。彼は典型的なドイツの王子として軍事教育を受ける一方、ボン大学でも学問を修めた。1849年、彼は軍の指揮を初めて執り、第一次シュレースヴィヒ＝ホルシュタイン戦争に従軍する。この経験により、彼の軍事的なキャリアがスタートした。

軍事的キャリアの発展

1866年に展開された普墺戦争では、ザクセン軍の指揮官として従軍。対オーストリア軍のケーニヒグレーツの戦いでは、彼は最左翼を担当し、粘り強い戦いを繰り広げたが、結果的にはオーストリア軍の勝利に寄与することはできなかった。しかし、この戦争を通じて彼は軍事的才能を広く知られるようになり、戦後は第12軍団の司令官に任じられた。

1870年には普仏戦争が勃発し、アルベルトはプロイセン王子フリードリヒ・カールの指揮の下で戦いに参加。この年の7月11日にはザクセン初の陸軍元帥に任命された。特にグラヴェレットの戦いでは、決定的な最後の攻撃を指揮し、戦局を有利に進展させた。その後、彼は第4軍の司令官としてパリ進撃を指揮し、数々の戦闘でフランス軍に勝利。その活躍により、彼はパリ占領軍の司令官として任地に留まることになった。

王位継承と政治の姿勢

1873年、彼の父王ヨハンが崩御したことでアルベルトは王位を継承した。しかし、彼は政治に対して積極的な関心を持たず、「君臨すれども統治せず」という立憲君主的な姿勢を貫いた。1897年にはリッペ侯国の相続問題において仲裁者として指名されるなど、その存在感を保っていた。

死去と家族

アルベルトは1902年6月19日にシュレージエンのジビュレノルト城で死去した。1853年に結婚したカロリーネ王妃との間には子供が無く、彼の死後、王位は弟のゲオルクが継承することとなった。

関連項目

• - ケーニヒ・アルベルト（SMS König Albert）: ドイツ海軍・カイザー級戦艦の5番艦。
• - アルベルティーヌム（Albertinum）: ドレスデンにある美術館。
• - フランツ・ヨーゼフ1世: アルベルトの従弟であり、オーストリア皇帝兼ハンガリー国王。

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