アルメロ (コロンビア)

アルメロ（Armero）は、コロンビアのトリマ県に位置する基礎自治体であり、グアヤバルを中心としています。しかし、かつて同名の町が存在し、1985年の悲劇的な災害によってゴーストタウンと化しました。

歴史

アルメロの町の建設は1895年に始まり、1908年にラファエル・レイエス大統領によって正式に承認されました。当初、町はサン・ロレンソ(San Lorenzo)と呼ばれていましたが、1930年に殉教者ホセ・レオン・アルメロを偲んで「アルメロ」と改名されました。

肥沃な土地と気候に恵まれたアルメロは、綿花栽培の中心地として急速に発展し、「白い町」として知られるようになりました。最盛期には、活気あふれる商業と豊かな文化が花開き、多くの人々が平和な日々を送っていました。

しかし、1985年11月13日、ネバドデルルイス火山の噴火がアルメロの運命を大きく変えました。火山の噴火に伴い発生した大規模なラハール（火山泥流）が、アルメロの町を文字通り飲み込んだのです。当時、約31,000人の住民が暮らしていましたが、この災害によりおよそ23,000人が命を落としました。

災害とその後

壊滅的な被害を受けたアルメロは、隣町のグアヤバルと合併することになりました。生存者はグアヤバルへと移住し、アルメロは放棄され、ゴーストタウンとなりました。かつての町の面影はほとんど残っていません。

現在、町があった場所には、生存者によって広大な墓地が作られています。そこには、数多くの十字架が立ち並び、犠牲者の鎮魂を祈る場となっています。また、放棄された町の施設（病院、公園、劇場など）は記念館として改修され、在りし日のアルメロの姿を偲ぶことができます。

アルメロの悲劇は、自然災害の恐ろしさと、その後の復興の難しさを私たちに教えてくれます。この教訓を胸に、私たちは防災意識を高め、未来の世代のために安全な社会を築いていく必要があります。

アルメロは地図上から消えてしまいましたが、その記憶は人々の心に深く刻まれています。そして、アルメロの教訓は、私たちに自然との共生の大切さを教えてくれています。

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