アル・オース

アルバート・ルイス・オース（Albert Lewis Orth、1872年9月5日 - 1948年10月8日）は、アメリカ合衆国インディアナ州ティプトン出身のプロ野球選手で、主に投手として活躍しました。彼の最大の特徴は、その独特な投球スタイルにありました。当時の多くの投手が変化球を駆使する中で、オースはカーブを一切投げなかったため、「カーブレスワンダー（The Curveless Wonder）」という異名で知られています。

プロ入り前と初期のキャリア

オースは、インディアナ州ティプトンで生まれ、デポー大学を卒業後、1895年にフィラデルフィア・フィリーズに入団し、プロ野球選手としてのキャリアをスタートさせました。ルーキーイヤーから8勝1敗、防御率3.89と好成績を収め、すぐにチームの主力投手としての地位を確立しました。

主力投手としての活躍

1899年には14勝3敗という驚異的な成績を挙げ、非公式ながらリーグ最高勝率を記録しました。しかし、その後はチームを転々とします。1902年にはワシントン・セネターズ（現在のミネソタ・ツインズ）へ、そして1904年シーズン終了後にはニューヨーク・ハイランダーズ（現在のニューヨーク・ヤンキース）へと移籍しました。

スピットボールの習得と全盛期

ハイランダーズ時代に、ジャック・チェスブロからスピットボールを教わったことが、オースのキャリアを大きく変えました。スピットボールを習得してからのオースは、まるで別人のように成績を伸ばし、1906年には27勝17敗、防御率3.95でナショナルリーグの最多勝投手となりました。しかし、翌1907年は14勝を挙げたものの、リーグ最多となる21敗を喫するという不振にも見舞われました。その後は、膝の故障などによる影響で登板機会が減少し、1909年に現役を引退することとなりました。

引退後の活動

現役引退後は、メジャーリーグやマイナーリーグ、大学で監督やコーチを務め、野球界への貢献を続けました。また、ナショナルリーグの審判としても活動しました。1948年、バージニア州リーズバーグでその生涯を閉じました。

選手としての特徴

オースは、卓越した制球力を誇り、ほとんどのシーズンで与四球率が1点台という驚異的な数字を記録していました。特に、チェンジオブペースを巧みに使い分け、打者を翻弄する投球スタイルが特徴的でした。また、カーブを全く投げないという特異なスタイルにもかかわらず、通算204勝を挙げるなど、その実力は非常に高いものでした。さらに、オースは打撃にも非常に優れており、しばしば打率3割を記録するなど、投手でありながら高い打撃成績を残しました。投手として歴代7位の359安打を記録し、その打力を買われて78回も代打として出場しています。その他、外野手として55試合、遊撃手として8試合に出場したこともあり、その多才さを示しています。

詳細情報

年度別投手成績

（具体的な年度別成績は、記載がないため省略）

タイトル

最多勝利：1回 (1906年)
最多セーブ投手：1回 (1903年)

関連項目

メジャーリーグベースボールの選手一覧 O

外部リンク

選手の通算成績と情報 Baseball-Reference

アルバート・ルイス・オースは、その独特なプレースタイルと高い実力で、野球史に名を刻んだ選手の一人です。

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