四球

四球についての詳細

四球（しきゅう）とは、野球において投手が打者に対しボールを4回続けて投げ、打者が無条件で一塁に進むことを許す状況を指します。この状況は、しばしばフォアボールとも呼ばれることがあります。四球は、打者が安全に進塁できる重要なプレイの一つであり、試合の流れに大きく影響を与える可能性があります。

四球の基本的な仕組み

打者が1つの打席で4つのボールを受け取ると、打者は安全進塁権を得て、一塁に進むことが許されます。この際、打者は走者となり、一塁にタッチする必要があります。一塁に既に走者がいる場合、その走者は次の塁へと順に進むことができます。このルールはフォースプレイと呼ばれ、アウトになる心配がありません。

例えば、一塁、二塁、三塁に走者がそれぞれいる状況で四球が宣告された場合、各走者は安全に次の塁へ進む事ができます。ただし、四球はボールインプレイであり、仮にその後の投球が暴投や捕逸になった場合、打者走者や他の走者は安全にさらなる塁（2つ以上先）に進むことも可能です。しかし、四球によって許可された進塁地点を過ぎて進んだ場合、野手に触れられればアウトとされることがあります。

投手や球審の役割

四球を宣告する際、球審は特定のジェスチャーを行うことはなく、単にボールを宣告します。以前は一塁の方向に手を指差すジェスチャーが行われていましたが、現在はそれが混乱を招くため行わないことになっています。

また、走者が満塁の状況下で四球が与えられた場合、必然的に三塁走者が本塁に進み、得点が入ります。ただし、打者が一塁に進まない場合、アウトが宣告されることがあります。

与四球について

与四球（よしきゅう）は、投手が打者に与えた四球の数を記録したものです。打者に四球が記録されると同時に、投手にもその数が加算されます。このため、対戦する打者の四球と対戦する投手の与四球は一致します。

四球の記録は、打者には四球1として記録され、打席数にはカウントされますが打数には含まれません。令和以降の日本プロ野球においても、四球は戦略的に使用されることが多く、時には故意四球と呼ばれるものもあります。これは、特定の打者を避けるために意図的にボールを投げる戦術です。

四球の歴史とルールの変遷

四球の概念は1876年にメジャーリーグで初めて導入されましたが、そのルールは当初非常に投手有利なものでした。9球、8球と段階を経て、1889年に現在の4球に落ち着きました。この歴史的な変更は、試合のバランスを取るために必要なものでした。近年では、試合のスピードを向上させるために新たなルールが試行されることもありますが、四球自体は野球のルールの中で重要な位置を占めています。

統計と記録

四球は打者や投手の成績を計るための重要な指標であり、特に野球愛好者やデータ分析による戦略において注目されています。日本プロ野球やメジャーリーグでは、通算記録やシーズン記録が存在し、与四球数の統計は選手分析だけでなく、試合の戦略を考える上でも重要です。

四球は単なるルールに留まらず、野球の試合結果に大いに影響を与える要素であることから、選手やファンにとっても見逃せない重要なプレイです。

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