アル・セルヴィ

アルフレッド・ニコラス・セルヴィ（1917年2月12日 - 2009年11月9日）は、アメリカ合衆国の元プロバスケットボール選手、指導者。
ポイントガードとして活躍し、その功績から1985年にバスケットボール殿堂入りを果たしました。

経歴

ニューヨーク州バッファローで生まれたセルヴィは、1937年に高校を中退してNBL（ナショナル・バスケットボール・リーグ）の世界に足を踏み入れます。
1940年から1945年までアメリカ陸空軍に所属し、第二次世界大戦終結後にNBLのロチェスター・ロイヤルズに入団。

ロイヤルズでは中心選手としてチームを牽引し、1946年にはリーグ優勝に大きく貢献しました。1947年には平均14.4得点で得点王に輝いています。
しかし、給与問題を巡ってオーナーと対立し、1948年にシラキューズ・ナショナルズへ移籍することになります。

ナショナルズでは選手兼ヘッドコーチとして手腕を発揮し、加入初年度の1948-49シーズンにはNBL最優秀コーチ賞を受賞。
この年、3年連続でオールNBL1stチームにも選出されています。1949年にNBLとBAA（バスケットボール・アソシエーション・オブ・アメリカ）が合併してNBA（ナショナル・バスケットボール・アソシエーション）が誕生すると、ナショナルズもその一員となりました。

NBA1年目となる1949-50シーズン、セルヴィは平均10.2得点、4.7アシストを記録し、オールNBA2ndチームに選出。
チームを初のNBAファイナルへと導きましたが、ミネアポリス・レイカーズに2勝4敗で敗れ、優勝はなりませんでした。1953年まで選手としてプレーし、NBAでの通算成績は202試合に出場、1,591得点、648アシスト（平均7.9得点、3.2アシスト）でした。

1953年からはヘッドコーチに専念。ドルフ・シェイズやポール・シーモアといった名選手を擁したナショナルズはリーグ屈指の強豪として知られていました。
1953-54シーズンには2度目のファイナル進出を果たしますが、またしてもレイカーズに敗れてしまいます。しかし、翌1954-55シーズンには2年連続でファイナルに進出し、フォートウェイン・ピストンズを4勝3敗で破り、見事初優勝を飾りました。その後、1956-57シーズンの序盤に成績不振を理由にナショナルズのヘッドコーチを辞任しています。

1958年にはフィラデルフィア・ウォリアーズのヘッドコーチに就任しますが、チームをプレーオフに導くことはできず、1シーズン限りで解任されました。その後はトラック運送会社のエリアマネージャーとして働く傍ら、1960年にはロサンゼルス・レイカーズからヘッドコーチ就任の打診を受けましたが、これを辞退しています。

指導者としての輝かしい実績と、選手としてリーグを盛り上げたセルヴィは、1985年にバスケットボール殿堂入りを果たしました。2009年、92歳でその生涯を閉じました。

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