アレハンドロ・オレイリー

アレハンドロ・オレイリーの生涯と業績

アレハンドロ・オレイリー（1723年 - 1794年）はアイルランド出身の軍人であり、スペイン帝国における軍歴が印象的な人物です。彼は、スペイン陸軍中将として活動し、1769年から1770年までの間、スペイン領ルイジアナの総督を務めました。また、アンダルシア総監やその他の高い軍事ポジションでも名を馳せました。

生い立ちと初期の軍歴

オレイリーは、アイルランドのミーズ県モイロフに生まれました。彼の家族はステュアート朝を支持していたため、父トマスは家族と共にスペインに移住し、サラゴサに定住しました。1735年、彼は11歳の時にスペイン陸軍のイベルニア歩兵連隊に入隊しました。この部隊は当時からアイルランド徒手による部隊であり、オレイリーはここで教育と軍事訓練を受けました。

オレイリーの軍人としてのキャリアの初期は、1741年に始まるオーストリア継承戦争に参加することで本格化しました。彼は1743年にカンポサントの戦いにおいて小尉として参加したものの、負傷して敵軍に捕虜となります。しかし、捕虜交換によって無事に帰還し、負傷した左足を引きずりながらも軍務に従事し続けました。

七年戦争と昇進

七年戦争が始まると、最初は中立だったスペイン軍にもかかわらず、1758年にオレイリーはオーストリア軍に参加し、プロイセンに対抗しました。戦帰国後、彼はプロイセン歩兵の組織や戦術について報告書を作成し、スペイン軍の引き締めを図ります。この功績により、翌1759年には大佐に昇進し、新たな歩兵連隊の教練を担当することとなりました。

1761年、スペインは中立を破り、フランスとの同盟のもとプロイセンやポルトガルと戦争を開始します。オレイリーは1762年のポルトガル戦役において軍功を立て、准将に昇進します。1763年には、パリ条約によって西フロリダを喪失する一方でフランス領ルイジアナを獲得し、オレイリーはこの成果を生かして師団将軍に昇進しました。

ルイジアナ総督としての活動

1768年、ルイジアナ植民地でフランス人による反乱が発生し、初代総督アントニオ・デ・ウジョアの政権が揺らぎました。オレイリーは1769年、スペイン政府の命令を受けてニューオーリンズに上陸し、反乱を鎮圧します。彼は厳しい態度で反乱者を処罰し、地域の行政機構を整備し、法体系を確立しました。これは後に「Code O'Reilly」と呼ばれることになりますが、その厳格な施行から地元住民に反感を買い、1770年に罷免されました。

晩年と業績

1775年、オレイリーはアルジェに遠征する際に指揮官として指名されましたが、この遠征は失敗に終わります。にも拘わらず、カルロス3世に高く評価されると、アンダルシア総監に任命されました。1779年にアメリカ独立戦争への参加が決まり、オレイリーはカディスの軍事総督に就任しました。

1794年、彼はカタルーニャ軍を指揮している最中に病のため亡くなり、そこで埋葬されました。彼の軍事的功績とルイジアナにおける業績は、今日においてもその影響が残り、歴史に名を刻んでいます。

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