アレハンドロ・ジャマテイ

アレハンドロ・ジャマテイ：グアテマラ前大統領

アレハンドロ・エドゥアルド・ジャマテイ・ファジャ（Alejandro Eduardo Giammattei Falla）は、1956年3月9日生まれのグアテマラの政治家であり、同国のかつての大統領です。

経歴

ジャマテイはグアテマラシティで生まれ、イタリア系の血を引きます。サン・カルロス大学医学部を卒業後、汎米保健機構(PAHO)のコンサルタント、消防署員、都市交通局長、水道局長など、様々な職を歴任しました。政治家としては、1999年と2003年にグアテマラ市長選に挑戦しましたが、いずれも落選しています。

2000年以降は企業のコンサルタントとして活動する傍ら、2007年、2011年、2015年と大統領選に挑みましたが、いずれも及ばず。2006年には刑務所局長に就任しましたが、パボン刑務所事件を巡る告発を受け、2008年に辞任しました。

転機となったのは2019年の大統領選挙です。右派のバモス党から立候補し、一次投票では得票率13.95%に留まりましたが、決選投票では57.96%を獲得し、左派のサンドラ・トーレス候補を破り、ついに大統領の座を射止めました。

2020年1月14日、ジャマテイは大統領に就任。「残忍なギャングの掃討、移民対策としての貧困との戦い、汚職撲滅」を掲げ、死刑復活を公約に掲げました。同性婚や人工妊娠中絶には反対する一方、治安維持のための軍隊動員には賛成の立場を示しています。

しかし、大統領就任後には困難が待ち受けていました。COVID-19の感染拡大に加え、ハリケーンによる甚大な被害が発生。政府が発表した予算案がインフラ事業に偏り、医療や教育への配分が不十分であるとして、グアテマラシティで大規模な抗議デモが発生し、一部は暴徒化して議事堂が放火される事態となりました。副大統領が予算案に反対し、大統領と自身の辞任を求めるなど、政権は大きく揺らぎました。

人物像

1989年に結婚し、3人の子供をもうけました。尊敬する人物としてマハトマ・ガンジーを挙げています。多発性硬化症を患っており、歩行には杖が欠かせません。

妻とは離婚しており、長女がファーストレディの役割を担っています。

アレハンドロ・ジャマテイは、幾多の困難を乗り越え大統領の座に就いたものの、就任後も様々な問題に直面しました。彼の政策やリーダーシップは、グアテマラ社会に大きな影響を与えたと言えるでしょう。

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