アワエンブレム

アワエンブレム：競走馬から伝説の種牡馬へ

アワエンブレム (Our Emblem) は、アメリカ合衆国で生産された競走馬であり、その名を後世に刻み込んだのは種牡馬としての活躍です。自身は重賞競走を制することなく競走馬生活を終えますが、彼の血を受け継いだ競走馬たちが数々の栄光を掴むこととなります。

競走馬時代の軌跡

1993年、サラトガ競馬場でデビュー。初戦こそ4着に終わりますが、2戦目で初勝利を挙げます。3歳時にはアローワンス競走で2勝を追加し、ウッドメモリアルステークスにも出走するなど、着実に経験を積んでいきます。

古馬となった1995年は、更なる飛躍を見せます。アローワンス競走で3勝目を挙げると、ウェストチェスターハンデキャップで3着、続くカーターハンデキャップでは2着と、G1競走でも上位に食い込む活躍を披露します。メトロポリタンハンデキャップでも3着に入るなど、高い競争力を示しました。トムフールステークス、フォアゴーステークスでも2着、ヴォスバーグステークスで3着と好走を続けますが、ブリーダーズカップ・スプリントでは6着と結果を残せず、競走馬生活の幕を閉じます。

1996年には、アローワンス競走で2勝を挙げ、重賞競走でも3着に入るなど、健闘を続けますが、8月のフィリップ・H・アイズリンハンデキャップが最後のレースとなります。

種牡馬としての成功

1997年、6歳でテイラーメイドファームにて種牡馬入りします。5シーズンにわたって供用された後、メリーランド州ムーマーファームに移籍します。種付料は当初4000ドルでしたが、1999年産駒のウォーエンブレムがケンタッキーダービーとプリークネスステークスの二冠を制覇したことにより、7500ドルへと値上げされました。その後、テイラーメイドファームに買い戻され、ウィンスターファームとの共用で繋養されます。

2005年にはブラジルへシャトルされましたが、その途中で売却され、以降はブラジルで繋養されることとなります。

アワエンブレムの血を受け継ぐ名馬たち

アワエンブレムの産駒の中でも最も有名なのは、2002年のケンタッキーダービー、プリークネスステークス、ハスケル招待ハンデキャップを制したウォーエンブレムです。彼はクラシックホースとして、アワエンブレムの名を世界に轟かせました。

また、2006年産駒のサウグロッソも、ブラジルでリオデジャネイロ州大賞、サンパウロ大賞を制覇するなど活躍を見せています。

さらに、ブルードメアサイアー（母方の父）としても、エーシンウェズン（サマーチャンピオン優勝馬）などを輩出しています。

血統と未来

アワエンブレムの血統背景には、ゴッドオブチャンス（京王杯スプリングカップ優勝馬）といった名馬も含まれます。

競走馬としての輝かしい成績こそ残せませんでしたが、種牡馬として類まれな成功を収めたアワエンブレム。彼の血は、今もなお世界の競馬界に大きな影響を与え続けています。彼の功績は、数々の名馬を輩出したことにより、永遠に記憶されることでしょう。

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