アンカラ政府

アンカラ政府（トルコ語: Ankara Hükûmeti）、正式には大国民議会政府（トルコ語: Büyük Millet Meclisi Hükûmeti）は、オスマン帝国末期のトルコ革命期にアンカラを拠点として活動した、革命的かつ臨時的なトルコ政府です。崩壊しつつあったオスマン帝国政府に対抗し、トルコ国民運動を主導しました。

背景

アンカラ政府が設立を宣言した当時、連合国に占領されていたコンスタンティノープル（現在のイスタンブール）には、オスマン帝国政府、すなわちコンスタンティノープル政府が存在していました。1920年4月23日に大国民議会が設立されると、当初はオスマン帝国のスルタンの正統性を否定せず、アンカラに新たな議会を設け、独自の政府を組織しました。臨時政府としての性質を維持するため、大臣は従来の「Nazır」ではなく「Vekil」と呼ばれました。

コンスタンティノープルが事実上の首都として機能していなかったため、アンカラ政府はトルコを代表する存在として結成されました。大国民議会議長、後にトルコ共和国初代大統領となるムスタファ・ケマル・アタテュルクが、この政府を率いました。ムダニヤ休戦協定が締結されたことで、第一次世界大戦終結時にオスマン帝国が調印したムドロス休戦協定に代わり、トルコ独立戦争は終結しました。大国民議会は、トルコを占領していた連合国に迎合していたオスマン帝国のスルタンを廃止しました。

オスマン帝国のスルタンを頂点とし、旧帝国と君主制の象徴であったコンスタンティノープル政府は、当初、トルコ国民運動とアンカラ政府を認めようとせず、オスマン帝国の唯一の正統な政府であると主張しました。そして、大国民議会の「国民軍」に対抗する「カリフ軍」として知られる en:Kuva-yi Inzibatiye を用いて、アンカラ政府を軍事的に打倒しようとしましたが、失敗しました。1921年、コンスタンティノープル政府とアンカラ政府の両方の外交チームがロンドン会議に出席しましたが、オスマン帝国の外交チームを率いていた en:Ahmet Tevfik Pasha が降伏し、トルコ側の外交チームを率いていた en:Bekir Sami Kunduh を唯一の国家代表として会議に出席させるという、予想外の展開となりました。

1923年7月24日、連合国代表とアンカラ政府との間でローザンヌ条約が締結され、アンカラ政府は正統なトルコ政府として国際的に認められました。そして、同年10月29日、トルコ大国民議会はトルコ共和国の建国を宣言しました。

政府

共和国以前の政府は、「トルコ行政大臣」と呼ばれていました。

en:1st cabinet of the Executive Ministers of Turkey
en:2nd cabinet of the Executive Ministers of Turkey
en:3rd cabinet of the Executive Ministers of Turkey
en:4th cabinet of the Executive Ministers of Turkey
en:5th cabinet of the Executive Ministers of Turkey

関連項目

トルコ国民運動
en:Abolition of the Ottoman sultanate

脚注

外部リンク

History of the Grand National Assembly

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