アンソニー・クレモンズ

アンソニー・チャールズ・クレモンズ（Anthony Charles Clemmons）は、1994年8月15日にアメリカ合衆国ミシガン州ランシングで生まれたプロバスケットボールプレイヤーです。身長185cmのポイントガードとして、現在は日本のトップリーグであるB.LEAGUEに所属するサンロッカーズ渋谷でプレーしています。彼はキャリアの途中でカザフスタン国籍を取得し、同国代表としても活動しています。

大学ではアイオワ大学に進学し、NCAAディビジョンIで4年間プレイしました。この間、後に日本のリーグでも対戦することになるジェロード・ユトフがチームメイトでした。クレモンズはカレッジキャリア通算で平均8.9得点、3.7アシストを記録し、チームの主要な選手の一人として活躍しました。

2016年のNBAドラフトでは指名されませんでしたが、プロ契約を結び、オーストリアのBCウィーンでキャリアをスタート。プロデビューシーズンとなった2016-17シーズンは、平均17.9得点、4.7リバウンド、4.5アシストと目覚ましい成績を残し、ヨーロッパのバスケットボール界にその名を知らせるきっかけとなりました。その後、カザフスタンのBCアスタナ（2018-19シーズン平均13.4得点、3.4リバウンド、5.5アシスト）、フランスのASモナコ（2019-20シーズン平均10.6得点、2.4アシスト）、ボスニア・ヘルツェゴビナのKKイゴケア（2020-21シーズン平均11.2得点、2.3リバウンド、4.5アシスト、1.3スティール）など、ヨーロッパ各国のリーグで経験を積みました。特にKKイゴケアでは、得点、アシストに加え、スティールでもチームに貢献しました。

2021年からはイタリアのディナモ・サッサリで短期間プレーした後、トルコのトルコ・テレコムへ移籍しました。2022年にはスペインのCBサンパブロ・ブルゴス、さらにトルコのブルサスポルでもプレーするなど、短期間で複数のクラブを経験し、様々な戦術や環境への適応能力を高めました。この時期の経験が、彼のプレイスタイルに多様性をもたらしました。

2023年6月29日、日本のB.LEAGUE、サンロッカーズ渋谷への加入を発表しました。渋谷ではポイントガードとして、得点とアシストの両面でチームオフェンスを牽引。そのゲームメイク能力と決定力は、チームの勝利に不可欠な要素となっています。2024年も引き続きチームとの契約を更新し、日本でのキャリアを継続しています。

プロキャリア中にカザフスタン国籍を取得したクレモンズは、カザフスタン代表としても活動しています。国際バスケットボール連盟（FIBA）が主催する大会にも出場しており、特に2023年FIBAバスケットボール・ワールドカップのアジア予選では、代表チームの主力ガードとしてチームを牽引し、国際舞台での実績を積み重ねています。

ポイントガードとして、クレモンズは優れたボールハンドリングと広い視野を持つプレイヤーです。自ら積極的に得点を狙うアグレッシブさと、チームメイトのチャンスを演出するパスセンスを兼ね備えています。特にピックアンドロールからの展開や、試合状況に応じた適切な判断力に優れています。キャリアを通じて高いアシスト数を記録しており、チームプレイを重視する姿勢が見られます。また、スティール能力も持ち合わせており、ディフェンスでも貢献できる多才なガードです。様々な国のリーグで培われた経験と高いバスケットボールIQで、サンロッカーズ渋谷の中心選手として活躍しています。

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