アンツィオ (護衛空母)

USS Anzio（ACV/CVE-57）

USS Anzioは、アメリカ海軍の護衛空母で、カサブランカ級航空母艦の3番艦です。この艦は1943年5月に進水され、最初の艦名は「コーラル・シー」でした。この艦名で、ガルヴァニック作戦やサイパン島の戦いに参加し、その後1944年9月15日に「アンツィオ」と改名されました。改名はアンツィオの戦いに因んで行われ、艦は数々の重要な作戦を担うこととなります。

艦歴の概要

USS Anzioは、1942年12月12日にワシントン州バンクーバーで起工しました。最初の艦名は「アリクラ・ベイ」で、1943年4月に「コーラル・シー」に改名され、同年5月1日に進水しました。1943年7月にはCV-57として護衛空母に分類され、翌月には正式に海軍に引き渡されました。

初期の作戦

「コーラル・シー」は、1943年9月24日にピュージェット湾で整調を始め、10月8日にサンディエゴに到着しました。続いて、真珠湾での訓練や任務に従事し、11月にはギルバート諸島の攻撃を行いました。特に、リスカム・ベイの沈没時には「コーラル・シー」も近くで危険な状況に直面しました。

マリアナ諸島侵攻

1944年6月、「コーラル・シー」はマリアナ諸島の侵攻に参加し、サイパン島上陸を支援しました。艦は日本軍の激しい航空攻撃を耐え抜きましたが、次第に戦局は激化していきました。その後、修理のために帰国を命じられ、9月に「アンツィオ」と改名されました。

沖縄戦と日本近海

沖縄戦では、輸送船団に空中援護を提供し、艦隊の前進基地としての役割も担いました。1945年4月1日から始まった沖縄戦では、数回の航空攻撃に参加し、5月には日本の潜水艦に対しても積極的に攻撃を行いました。

戦後の任務

戦後、USS Anzioは復員兵の輸送用に改装され、アメリカ海軍の艦隊で活躍しました。最終的にはノーフォークに帰投し、1955年には艦種が護衛ヘリ空母に変更されました。1959年には除籍され、スクラップとして売却されました。

戦功

USS Anzioは第二次世界大戦において、9つの従軍星章と11個の殊勲部隊章を受章し、多くの戦闘任務を成功させました。艦の活躍は海軍史において重要な位置を占めています。

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