アントニオ・モハメド

リカルド・アントニオ・モハメド・マティヘビッチのサッカー人生

リカルド・アントニオ・モハメド・マティヘビッチは、1970年4月2日にアルゼンチン・ブエノスアイレスで生まれました。彼は元サッカー選手であり、現在は監督として活動しています。ポジションはフォワードで、エル・トゥルコというニックネームで親しまれています。アラブ系アルゼンチン人である彼は、またメキシコ国籍も所持しています。

選手としてのキャリア

モハメドは1987年にCAウラカンでプロデビューを果たします。1988-89シーズンにはチームの中心選手となり、プリメーラB・ナシオナルを制覇し、アルゼンチンのプリメーラ・ディビシオンに昇格することに貢献しました。そのシーズン中のCAロス・アンデスとの試合では、彼が決めたゴールが試合の唯一の得点となりました。

1991年までの間、モハメドはアルゼンチン代表に選出され、特に同年のコパ・アメリカにも出場しています。その後、1993年にメキシコのトロス・ネサFCに移籍し、以降のキャリアはほとんどの時間をメキシコのクラブで過ごしました。特に1997年には指揮官エンリケ・メサの下で、攻撃的なスタイルでチームを牽引し、リギージャに進出しましたが、決勝戦でチーバス・グアダラハラに敗れ、準優勝となりました。

モハメドはトロス・ネサに1998年まで在籍し、その後CFモンテレイに移籍。多くのクラブを渡り歩き続け、CDマルテ、イラプアトFC、アトランテFCなどでプレーし、彼の選手生活は2003年に幕を閉じました。この間、彼が着けていた背番号11はトロス・ネサで永久欠番となりました。

指導者としての歩み

選手引退後、モハメドは母国アルゼンチンに戻り、古巣CAウラカンの監督に就任しました。その後はメキシコに移り、CDサカテペクやモナルカス・モレリアなどで監督を務めました。しかし、彼の人生には悲劇もあり、2006年には息子が自動車事故で命を落とし、モハメド自身も重傷を負うという試練に直面しました。

2007年から2010年にかけて、彼はアルゼンチンのCAコロンやCAインデペンディエンテを指揮し、特に2010年のコパ・スダメリカーナでは、強豪チームを相手に接戦を制し優勝を果たしました。この勝利は彼にとってキャリアのハイライトの一つです。

2011年にはメキシコのクラブ・ティフアナに監督として就任し、その後クラブの初タイトルを獲得するという偉業を成し遂げました。季節を通じての安定した成績で、クラウスーラ2012ではリギージャに進出。また、コパ・リベルタドーレスにも出場するなど、指導者としての手腕が光りました。2015年にはCFモンテレイの監督に就任し、その後も数年にわたりコーチングを行っています。

人物背景

モハメドの母方の家系はクロアチアに起源を持ち、彼の姓「モアメド」はアラブ風ですが、実際には父親はトルコ系ではなくレバノンにルーツを持っています。長い歴史の中で、アラブ系の人々がラテンアメリカに移住した際、しばしば間違ってトルコ人と視認されることがあります。

主なタイトル

彼の選手時代の栄光として、CAウラカンでのプリメーラB・ナシオナル優勝や、アルゼンチン代表としてのコパ・アメリカが挙げられます。指導者としても、コパ・スダメリカーナやティフアナでのプリメーラ・ディビシオンタイトルなど、多くの成果を残しました。彼のキャリアは、選手として、また指導者として輝かしいものであるといえるでしょう。

まとめ

リカルド・アントニオ・モハメド・マティヘビッチは、選手から監督へと転身した成功者であり、その卓越したサッカーに対する情熱と指導力は、一つの模範となっています。彼の物語は、多くのサッカー愛好者にとって、感動的なサクセスストーリーの一部といえるでしょう。

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