アントニス・ニコポリディス

アントニス・ニコポリディス：ギリシャの英雄的GK、その輝かしい軌跡

アントニス・ニコポリディス（Antonis Nikopolidis）は、1971年1月14日生まれ、ギリシャ・アルタ出身の元サッカー選手、現サッカー指導者です。現役時代はゴールキーパー（GK）として活躍し、ギリシャ代表および国内の強豪クラブで数々の栄光を築き上げました。

クラブでのキャリア

ニコポリディスは1987年にアナゲニシ・アルタスFCでキャリアをスタートさせ、1989年に名門パナシナイコスFCへ移籍。しかし、移籍当初は怪我に苦しみ、出場機会に恵まれませんでした。1997年以降、正GKの座を掴み、チームの中心選手として活躍。パナシナイコスでは、ギリシャリーグやカップ戦で数多くのタイトルを獲得しました。

2004年、ニコポリディスは、パナシナイコスの最大のライバルであるオリンピアコスFCへ移籍。この移籍は大きな話題を呼びました。オリンピアコスでは、リーグ6連覇を含む数々のタイトルを獲得し、クラブの黄金時代を支えました。

ギリシャ代表でのキャリア

ニコポリディスは、1999年8月18日のエルサルバドル戦でギリシャ代表デビューを果たしました。2001年からは正GKに定着し、EURO2004予選では、堅守を武器にチームを本大会出場に導きました。

EURO2004本大会では、ニコポリディスを中心としたギリシャ代表の守備が際立ちました。フランス、チェコといった強豪を次々と撃破し、決勝では開催国ポルトガルを破り、初優勝を果たしました。ニコポリディス自身も、大会のオールスターチームに選出されるなど、その活躍は高く評価されました。

EURO2004優勝後、ギリシャ代表はW杯出場を期待されましたが、チームの力は徐々に衰え始め、ニコポリディス自身にもミスが目立つようになりました。EURO2008予選ではチームは復調し、本大会出場を果たしましたが、グループステージで全敗し、ニコポリディスは代表引退を決意しました。

指導者としてのキャリア

現役引退後、ニコポリディスは指導者の道へ進みました。2012年からは古巣オリンピアコスのアシスタントコーチを務め、2013年には暫定監督としてチームを指揮。その後もアシスタントコーチとしてクラブに貢献しましたが、2015年に再びクラブを去りました。

タイトル

クラブ

パナシナイコス
ギリシャ・スーパーリーグ: 1989-90, 1990-91, 1994-95, 1995-96, 2003-04
キペロ・エラーダス: 1991, 1993, 1994, 1995, 2004
ギリシャ・スーパーカップ: 1993, 1994

オリンピアコス
ギリシャ・スーパーリーグ: 2004-05, 2005-06, 2006-07, 2007-08, 2008-09, 2010-11
キペロ・エラーダス: 2005, 2006, 2008, 2009
ギリシャ・スーパーカップ: 2007

代表

ギリシャ代表
UEFA欧州選手権: 2004

個人

ギリシャ最優秀GK: 1999-00, 2001-02, 2002-03, 2003-04, 2004-05, 2005-06, 2007-08, 2008-09
* UEFA欧州選手権オールスター: 2004

アントニス・ニコポリディスは、その卓越したGKのスキルとリーダーシップで、ギリシャサッカー界に多大な貢献をしました。EURO2004での優勝は、ギリシャ国民にとって忘れられない記憶として、今も語り継がれています。

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