アントラー (ウルトラ怪獣)

アントラー

アントラーは、特撮テレビドラマ『ウルトラマン』及びその派生作品に登場する怪獣です。彼は一般的に「磁力怪獣」とも呼ばれ、多くのファンに親しまれています。アントラーのデザインのモチーフはクワガタムシとカブトムシであり、彼の名前にはアリジゴクを英語でいう「Antlion」と、シカの角を示す「Antler」の二つの説があります。円谷英二は、アントラーの名前をアリの英語名「ant」から取ったとされています。

登場エピソード

アントラーは『ウルトラマン』第7話「バラージの青い石」に登場し、彼の初登場は1966年7月9日に杉並公会堂で行われたイベント「ウルトラマン前夜祭」でありました。彼は中東の幻の街バラージ付近で太古から生息していたとされています。彼はかつてシルクロードの交易を妨げたとして知られており、初代ウルトラマンによって倒されています。

アントラーの特徴的な外見は、巨大な顎を持ち、砂漠地帯にすり鉢状の巣を作って獲物を捕らえる習性を持っています。また、その著名な武器の一つが虹色の磁力光線であり、金属を引き寄せるその力で航空機を墜落させることもできます。

彼の唯一の弱点は「青い石」で、アントラーが現代に復活した際にはこの青い石によって倒されました。その過程で、科学特捜隊の武器すら無力化する強大な磁力を示しました。初代ウルトラマンとの戦闘では、アントラーは強力な磁力光線、砂煙、大顎による攻撃で彼を悩ませましたが、最終的には青い石により爆発し、倒されました。

スーツアクターとデザイン

アントラーのスーツアクターは、荒垣輝雄と中村晴吉が担当しました。彼のデザインは成田亨によって行われており、カブトムシの特性が意図的に取り入れられています。また、アントラーの鳴き声はラドンの高速度再生音を使用し、特徴的な角の開閉音は録音された歯ぎしりの音から加工されています。

他の登場作品

アントラーは『ウルトラマンマックス』や『ウルトラギャラクシー大怪獣バトル』など他のシリーズにも登場します。『ウルトラマンマックス』第11話「バラージの預言」では、以前のアントラーよりも大きな体躯を持ち、新たな武器として広範囲の機器を使用不能にすることも可能な磁力光線を使います。

また、『ウルトラマンゼロ』の映画や漫画『ウルトラマン THE FIRST』でも姿を見せており、そのたびに強力な敵として描かれています。特に『ウルトラマン THE FIRST』では、青い玉によって弱体化し、最終的にはウルトラマンの攻撃によって倒されるシーンが存在します。

まとめ

アントラーは特撮の中で非常に人気のある怪獣の一つです。独特のデザインや能力、多様な登場作品が彼を不朽の存在にしています。ファンの記憶に深く刻まれているアントラーは、今後もその影響力を持ち続けることでしょう。彼の物語や能力についての探求は、ウルトラシリーズの中でも特に興味深いものです。彼の登場シーンや能力は、それぞれのシリーズにおいて新たな発見や驚きをもたらし、特撮ファンを楽しませています。

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