アンドリア・モホロビチッチ

アンドリア・モホロビチッチ（1857年1月23日 - 1936年12月18日）は、クロアチアの地震学および気象学において多大な貢献をした科学者です。彼はオパティヤ近郊のヴォロスコで生まれ、プラハ大学で教育を受けました。その後、ザグレブ大学の教授として教鞭を執り、研究活動に尽力しました。

モホロビチッチの最も重要な業績は、1909年に発生したクパ渓谷地震の研究に端を発します。地震波の走時曲線分析を通じて、彼は、ある種の波が他の波よりも速く伝播しているという現象を発見しました。この現象を説明するために、彼は地下のある深さに、P波の速度が急激に変化する不連続面が存在するという仮説を提唱しました。この不連続面は、彼の名誉を称えて「モホロビチッチ不連続面」と名付けられました。略して「モホ面」とも呼ばれます。

モホロビチッチ不連続面は、地球の構造を理解する上で非常に重要な概念です。この面は、地球の表層を覆う地殻と、その下にあるマントルとの境界を明確に区分する役割を果たしています。彼の発見は、地球内部構造の研究に新たな道を開き、地球科学の発展に大きく貢献しました。

1921年、モホロビチッチは教職を引退しましたが、その研究への情熱は衰えることなく、1936年にザグレブで亡くなるまで、科学の発展に貢献し続けました。彼の業績は、地球科学分野において不朽のものとして称えられています。

彼の功績を称え、月のクレーターや小惑星には「モホロビチッチ」の名が冠されています。これは、彼の科学に対する貢献が、地球上だけでなく宇宙においても認識されている証と言えるでしょう。

関連事項
地球科学者

外部リンク
科学をささえた 自然学者・科学者200 - モホロビチッチ - 科学技術振興機構
Prominent Istrians - Andrija Mohorovičić
Andrija Mohorovičić （クロアチア語）
* Mirko Orlić (2007), “Andrija Mohorovičić as a meteorologist” (PDF), GEOFIZIKA 24 (2)

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