アンドレイ・ユーリエヴィチ (ガーリチ公)

アンドレイ・ユーリエヴィチは、ガーリチ・ヴォルィーニ公国の統治者ユーリーの子として生まれました。母はクヤヴィ公カジミェシュ1世の娘エウフェミアです。父ユーリーの死後、兄弟であるレフと共に公国を共同統治し、レフがガーリチを、アンドレイがヴォルィーニをそれぞれの本拠地としました。

アンドレイは、ポーランド王ヴワディスワフ1世やドイツ騎士団との間に緊密な同盟関係を築き、ジョチ・ウルスの勢力拡大を抑制しようと尽力しました。兄弟の統治期間は、ジョチ・ウルスやリトアニア大公国との長きにわたる戦いの時代と重なっています。

アンドレイの最期については、ジョチ・ウルスとの戦闘でレフと共に戦死したという説と、ポドリャシエを巡るリトアニアとの戦闘で命を落としたという説の2つがあります。

アンドレイには後継者がいなかったため、当初は兄弟レフの子であるウラジーミルが公位を継承しました。しかしその後、アンドレイの姉妹マリヤの子であるボレスワフ（父はマゾフシェ公トロイデン）が公位に迎えられることとなりました。

また、アンドレイの娘アンナは、リトアニアのリュバルタスに嫁いでいます。

アンドレイの生涯は、周辺諸国との複雑な関係の中で、公国の安定と独立を維持しようと努めたものでした。彼の死後、公位は親族へと引き継がれましたが、その後のガーリチ・ヴォルィーニ公国は、周辺国の影響を受けながら変遷を遂げていくことになります。

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