アンドロメダ (宇宙戦艦ヤマト)

アンドロメダ：宇宙戦艦ヤマトシリーズを彩る地球の旗艦

アンドロメダは、アニメーションシリーズ『宇宙戦艦ヤマトシリーズ』に登場する架空の宇宙戦艦です。シリーズの中でも屈指の人気と知名度を誇り、その存在感は地球防衛軍の象徴ともいえるでしょう。本稿では、アンドロメダの艦船デザイン、設定、そしてシリーズにおける活躍について詳細に解説します。

デザインと開発

アンドロメダのデザインは主に宮武一貴氏が担当し、艦橋部分は松本零士氏が手掛けました。これは、他の地球艦艇のデザインが護衛艦とアンドロメダのデザインを基軸に展開されたという経緯によるものです。艦橋のデザインにおいては、ヤマトに対抗できる迫力ある艦橋を目指した宮武氏の意向を受け、松本氏は当初案より幅広いデザインを提案、それが採用され完成に至りました。

劇中におけるアンドロメダの描写は、設定画とは異なり、艦首に向かって強いパースがかけられた独特の画角で表現されています。この特徴的なパースは、模型制作やCGによる再現において大きな課題となっています。バンダイの超合金魂やPS版ゲーム『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』では、設定画を忠実に再現するのではなく、このパース感を活かした立体的な造形に改変されています。

設定と役割

アンドロメダは、『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』と『宇宙戦艦ヤマト2』の2作品に登場します。西暦2201年に就役した地球防衛軍連合宇宙艦隊の旗艦であり、10万トン級という巨大な艦体を誇ります。艦名はギリシア神話のアンドロメダに由来しています。初期設定では「しゅんらん」という名称で、全長600mの巨大戦艦という案もありました。

『ヤマト2』では、ガミラス戦でのヤマトの活躍を艦の性能だけで評価した地球軍上層部の姿勢を反映し、アンドロメダは高度な自動制御システムを導入しています。これに対し、真田志郎はアンドロメダを「戦艦ではなく戦闘マシーン」と批判し、物質文明の象徴として描かれています。

武装と性能

アンドロメダは、ヤマトよりも大型ながら、地球側で改良された新型波動エンジンを搭載し、高い速度を誇ります。主兵装は艦首に装備された拡散波動砲2門で、ヤマトの2倍の威力があるとされています。その他、3連装衝撃砲4基、5連装大型艦橋砲1基、ミサイル発射管やパルスレーザー砲などを装備しています。乗員数は、高度な自動化により95名と、ヤマトの乗員数より少ないです。

シリーズにおける活躍

『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』では、アンドロメダは白色彗星帝国との戦闘で活躍しますが、拡散波動砲の一斉射撃が彗星の核を貫通できず、連合艦隊と共に消滅します。

『宇宙戦艦ヤマト2』では、土方竜が艦長を務め、ヤマトとニアミスや追撃戦を行う場面も見られます。バルゼー艦隊との戦闘で勝利しますが、その後、白色彗星帝国の都市帝国の攻撃を受けて撃沈されます。

リメイク作品におけるアンドロメダ

『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』では、アンドロメダは設定が再構築され、玉盛順一朗氏によってリデザインされています。艦種名は「前衛武装宇宙艦」となり、「平和の捉え方を誤った地球の象徴」として描かれています。この作品では、アンドロメダをはじめとする同型艦が複数登場し、それぞれが独自の役割を果たします。

『2202』のアンドロメダは、旧デザインを踏襲しつつも、パース絵の雰囲気を維持するために細部のバランスが調整されています。武装も再構築され、40.6センチ三連装収束圧縮型衝撃波砲塔や重力子スプレッド発射機などが追加されています。艦橋は4名のみで運用される仕様に簡素化され、劇中では山南修が艦長を務めます。

『2202』では、アンドロメダ改やアンドロメダブラックなど、様々な派生艦が登場します。空母型のアンドロメダ級も登場し、艦載機運用能力が重視されています。これらの派生型は、それぞれ異なるデザインや特徴を持ち、アンドロメダ級の多様な可能性を示しています。

まとめ

アンドロメダは、『宇宙戦艦ヤマトシリーズ』において重要な役割を担う象徴的な宇宙戦艦です。そのデザイン、設定、そして劇中での活躍は、多くのファンに深い印象を与え続けています。様々なシリーズ作品を通じて、アンドロメダは進化と発展を繰り返し、その存在感は時代を超えて輝き続けています。また、数々のリメイクや派生作品での再解釈も、アンドロメダという存在の奥深さと魅力をさらに際立たせています。

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