アンヌマリー・ロウロフス

アンヌマリー・ロウロフス（Annemarie Roelofs, 1955年 - ）は、オランダを代表するトロンボーン奏者、ヴァイオリニストであり、フランクフルト音楽・舞台芸術大学の教授を務めるなど、多岐にわたる音楽活動を展開しています。彼女は、前衛的なロックバンドであるヘンリー・カウや、女性即興音楽グループであるフェミニスト・インプロヴァイジング・グループのメンバーとしても活躍しました。

略歴

ロウロフスはアムステルダム音楽院でヴァイオリンを学び、同時にトロンボーンも演奏しました。音楽院ではフリー・インプロヴィゼーションのコースにも参加し、サルサ・バンドでトロンボーンの即興演奏を始めました。1977年12月、アムステルダムのクラブでのコンサートで、ヘンリー・カウと偶然トロンボーンを共演したことがきっかけで、彼女の即興演奏に感銘を受けたメンバーからバンドへの参加を invitationされました。音楽院で学んでいたため、短いツアーの後、1978年7月に正式メンバーとなりました。ロウロフスは、ヘンリー・カウ最後のアルバム『ウェスタン・カルチャー』（1978年7月、8月録音）に参加しました。

ヘンリー・カウ脱退後は、フェミニスト・インプロヴァイジング・グループやユナイテッド・ウィメンズ・オーケストラで演奏し、フース・ヤンセンやマギー・ニコルズといった著名な音楽家と共演しました。1979年からはドイツの劇場で活動するようになり、リンゼイ・クーパー、ハイナー・ゲッベルス、アルフレート・ハルトなどのプロジェクトにも参加しました。また、コーネリア・ナイマンとのキャバレー・デュオ「ナイマン」、ピアニストのエルヴィラ・プレナーとのデュオ「ロウロフス/プレナー」、アニー・ホワイトヘッドとアビー・コナントとのトリプル・トロンボーン・トリオなど、多様なユニットで活動しています。1997年には、ヨハネス・クレーマー、ディルク・マーヴェデルとのユニット、ウェイスト・ウォッチャーズを率いてアルバム『Music from the Land of Milk & Honey』をリリースしました。

ディスコグラフィ

参加アルバム

ヘンリー・カウ: 『ウェスタン・カルチャー』 - Western Culture (1979年)
ロウロフス/プレナー: Duo Roelofs/Plenar (1991年) ※with エルヴィラ・プレナー
ユナイテッド・ウィメンズ・オーケストラ: United Women's Orchestra (1996年)
アンヌマリー・ロウロフス・ウェイスト・ウォッチャーズ: Music from the Land of Milk & Honey (1997年)
ロウロフス/プレナー: Pas de Deux (1998年) ※with エルヴィラ・プレナー
ユナイテッド・ウィメンズ・オーケストラ: Blue One (1999年)
ユナイテッド・ウィメンズ・オーケストラ: Virgo Supercluster* (2002年)

アンヌマリー・ロウロフスは、その卓越した音楽性と多様な活動を通じて、現代音楽シーンに大きな影響を与え続けています。

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