アンネグレート・クランプ＝カレンバウアー

アンネグレート・クランプ＝カレンバウアー（Annegret Kramp-Karrenbauer）は、1962年8月9日に西ドイツのザールラント州フェルクリンゲンで生まれました。彼女はドイツの政治家であり、キリスト教民主同盟（CDU）の有力なメンバーとして知られています。愛称は頭文字をとって「AKK」と呼ばれています。

政治家としてのキャリア

1981年にCDUに入党し、1982年にアビトゥーア（大学入学資格）を取得後、本格的に政治の道を歩み始めます。1984年にはピュトリンゲン市議会議員に選出され、その後、連邦議会議員、ザールラント州議会議員を歴任しました。ザールラント州では、内務・スポーツ相を経て、2011年から2018年まで州首相を務めました。

2018年2月にはCDUの幹事長に就任。同年10月のバイエルン州とヘッセン州の州議会選挙で与党が敗北したことを受け、アンゲラ・メルケル首相がCDU党首辞任を表明したため、後継党首選挙に出馬しました。党内保守派のフリードリヒ・メルツ元議員団長との激戦を制し、2018年12月に党首に選出されました。

2019年7月には、ウルズラ・フォン・デア・ライエン国防相が欧州委員会委員長に選出されたことを受けて、後任の国防相に就任しました。国防大臣としては、ドイツ連邦軍の改革に尽力し、特に特殊部隊「KSK」の再編に取り組みました。

党首辞任と国防大臣退任

CDU党首としては、党運営に苦戦しました。2020年2月には、テューリンゲン州のCDU地区支部が党本部の意向を無視してドイツのための選択肢（AfD）と提携し、州首相選出選挙ではAfDの支持を受けた候補を支持するという混乱を引き起こしました。これらの責任を取り、同年2月10日に党首を辞任しました。2021年12月にはCDUが下野したことに伴い、国防大臣も退任しました。

KSK解体命令

2020年6月30日、クランプ＝カレンバウアーは、ドイツ陸軍の特殊部隊「KSK」の一部解体を命じました。解体の理由は、指揮系統を逸脱する動きがあったためとされていましたが、実際にはKSKの一部中隊に極右思想を信奉する隊員が多数いる疑いがあったことが後に報じられました。

受章

2023年11月3日、秋の叙勲において、旭日重光章を受章しました。

家族

1984年に鉱業技術者のヘルムート・カレンバウアーと結婚し、3人の子供をもうけました。

まとめ

アンネグレート・クランプ＝カレンバウアーは、ドイツの政治において重要な役割を果たした人物です。CDU党首としては困難な時期もありましたが、国防大臣としては連邦軍の改革に取り組みました。彼女の政治キャリアは、ドイツ政治における重要な一例として、今後も注目されるでしょう。

外部リンク

公式サイト
A. Kramp-Karrenbauer (@akk) - X（旧Twitter）

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