アンパンマンのエキス

アンパンマンのエキス

「アンパンマンのエキス」とは、小児がんで息子を亡くした母親が、献血ルームの落書き帳に綴った言葉と、献血の大切さを訴えたブログから生まれた物語です。この物語は、多くの人々の心を打ち、献血への関心を高めるきっかけとなりました。

概要

2000年、原作者は4歳の長男を小児がん（神経芽細胞腫）で亡くしました。長男は1999年に神経芽細胞腫と診断され、余命1か月と宣告されましたが、医療スタッフの治療と輸血によって10か月間生き抜きました。輸血を受けると元気になる長男は、輸血用血液を「アンパンマンのエキス」と呼んでいました。母親である原作者は、その姿を見て輸血のありがたさを痛感しました。

10か月の闘病の末、2000年7月に長男は亡くなります。その1か月後、母親は三宮献血ルームを訪れ、落書き帳に献血者への感謝の言葉を綴りました。その感謝の言葉と献血の大切さを訴えるブログが多くの人々の共感を呼び、日本赤十字社の印刷物や看護学生の教材にも転載されました。さらに、テレビ番組も制作され、大きな反響を呼びました。

アンパンマンのエキス（テレビ番組）

テレビ新広島のスタッフが、原作者のブログに注目し、取材を重ねて約10分間のテレビ番組を制作しました。この番組は2006年に放送され、テレビ新広島のウェブサイトで2015年まで公開されていました。反響の大きさから、後日、他のテレビ局でも放送されました。また、日本赤十字社のウェブサイトからもリンクされています。

アンパンマンのエキス（ブログ）

原作者は、献血の普及のためにブログで「アンパンマンのエキス」の転載を許可しています。多くの人にこの物語が広まり、献血への理解と協力が深まることを願っています。

「アンパンマンのエキス」は、一人の母親の深い悲しみと感謝の気持ちから生まれた物語です。この物語は、献血の重要性を改めて認識させ、多くの人々に献血への参加を促す力を持っています。

出典

テレビ新広島・アンパンマンのエキス・アーカイブ
日本赤十字社・東京都赤十字血液センター
日本赤十字社・兵庫県赤十字血液センター・スタッフ日記

参考資料

テレビ番組「アンパンマンのエキス」

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