アンブレラ・アカデミー

『アンブレラ・アカデミー』（The Umbrella Academy）は、ダークホースコミックスの同名コミックを原作とする、スティーヴ・ブラックマン制作のNetflixオリジナルスーパーヒーロードラマシリーズです。2019年のシーズン1配信開始以降、シーズン2（2020年）、シーズン3（2022年）と続き、2024年には最終シーズン4が配信されました。

ストーリーの概要

1989年10月1日、世界各地で妊娠していなかった女性が突然出産するという異常現象が発生。大富豪で冒険家のレジナルド・ハーグリーブス卿は、そのうちの7人の子供たちを養子に迎え入れ、「アンブレラ・アカデミー」という私設スーパーヒーロー組織を結成します。ハーグリーブス卿は子供たちを名前ではなく、1号から7号までの番号で呼んでいました。

アンブレラ・アカデミーは、17年前の銀行強盗事件で活躍し、メディアの人気を集めますが、任務中の事故で6号のベンが死亡したことをきっかけに、子供たちの不満が爆発。1号のルーサーを除いて全員が家を出て、組織は事実上解散状態となります。

主要登場人物

アンブレラ・アカデミー

ヴァーニャ・ハーグリーブズ / ヴィクター・ハーグリーブズ / 7号 / “ホワイトヴァイオリン”
演 - エリオット・ペイジ
音をエネルギーに変換し、強力な念動波を操る能力を持ちます。アカデミー離脱後は、自伝を出版し家族との関係が悪化。実は、ハーグリーブス卿によって能力を抑制されていたが、その能力は人類滅亡の鍵を握るとされています。シーズン3で自身がトランスジェンダーであることを自覚し、名前を「ヴィクター」に改名します。
タイムスリップ時期：1963年のダラス

ルーサー・ハーグリーブズ / 1号 / “スペースボーイ”
演 - トム・ホッパー
怪力と強靭な肉体を持つ宇宙飛行士。他の兄弟が離脱後もアカデミーに残っていましたが、任務中の事故で重傷を負い、血清の副作用で上半身が獣のように変化。ハーグリーブス卿の指示で月面の観測基地に送られていました。
タイムスリップ時期：1962年のダラス
能力強化：怪力に加え、跳躍力と防御力が向上

ディエゴ・ハーグリーブズ / 2号
演 - デヴィッド・カスタニェーダ
投げたナイフを自在に操る能力を持つ格闘技の達人。アカデミー離脱後は自警団活動を行っています。父親に反抗的な態度を取りますが、内心では認められたいと思っています。
タイムスリップ時期：1963年のダラス
能力強化：複数の銃弾を操り、相手を自滅させることが可能

アリソン・ハーグリーブズ / 3号
演 - エミー・レイヴァー・ランプマン
言葉で相手を操る能力を持ちます。アカデミー離脱後はモデルや女優として活躍。娘がいますが、離婚により親権を失っています。
タイムスリップ時期：1961年のダラス
能力強化：発した言葉を現実化させることが可能

クラウス・ハーグリーブズ / 4号
演 - ロバート・シーハン
死者と会話できる能力と不死身の体質を持ちます。アカデミー離脱後は薬物中毒とアルコール中毒に。霊のベンを介して、生前のベンの能力を発動できるようになりました。
タイムスリップ時期：1960年代のダラス
能力強化：死亡した人物を現実に呼び寄せることが可能

ファイブ・ハーグリーブズ / 5号
演 - エイダン・ギャラガー
時間と空間を移動する能力を持ち、高い暗殺術を持っています。時間移動の失敗で13歳の姿のまま、人類滅亡後の未来から現代に戻ってきます。委員会に所属していた過去を持ち、人類滅亡を阻止しようとしています。
タイムスリップ時期：1963年のダラス

ベン・ハーグリーブズ / 6号
演 - ジャスティン・H・ミン
体を怪物に変身させる能力を持っていましたが、物語開始時点で故人。クラウスだけが認識できる霊として登場します。後に、スパローアカデミーの2号として登場します。
タイムスリップ時期：クラウスと同じく1960年代のダラス

その他の主要人物

レジナルド・ハーグリーブス卿
演 - コルム・フィオール
アンブレラ・アカデミーを創設した謎多き資産家。子供たちには冷酷な態度をとっていました。その死が、物語の始まりとなります。

グレース
演 - ジョーダン・クレア・ロビンス
ハーグリーブス卿が作ったロボットで、子供たちの世話役。子供たちからは母親として慕われています。1960年代では、ハーグリーブス卿の恋人であり、研究者として登場します。

ポゴ
演 - アダム・ゴドリー
人語を話す知能の高いチンパンジーで、ハーグリーブス卿の助手兼アカデミーの執事。1960年代ではロケット実験の被験者として登場します。

スパロー・アカデミー

アンブレラ・アカデミーがタイムラインを修正した結果、別のタイムラインでハーグリーブスが創設した別のヒーロー組織。メンバーは以下の通りです。

マーカス・ハーグリーブス / 1号（演：ジャスティン・コーンウェル）
ベン・ハーグリーブス / 2号（演：ジャスティン・H・ミン）
フェイ・ハーグリーブス / 3号（演：ブリトニー・オールドフォード）
アルフォンソ・ハーグリーブス / 4号（演：ジェイク・エプスタイン）
スローン・ハーグリーブス / 5号（演：ジェネシス・ロドリゲス）
ジェイミー・ハーグリーブス / 6号（演：カジー・デイビッド）
クリストファー / C.G.キューブ / 7号

委員会

時間線を守る謎の組織。時間改変を試みる者たちを暗殺する任務を担います。主なメンバーは以下の通りです。

A.J.マイケル (声 - ロビン・アトキン・ダウンズ) : 委員会の最高幹部。
ハンドラー（演：ケイト・ウォルシュ） : ファイブをスカウトした委員会の幹部。人類滅亡は不可避と考えています。
ライラ（演：リトゥ・アルヤ） : 能力をコピーする能力を持つ。ハンドラーの娘。
チャチャ（演：メアリー・J. ブライジ） : 委員会の暗殺者
ヘイゼル（演：キャメロン・ブリットン） : 委員会の暗殺者
スウェーデン人 : 委員会に雇われた殺し屋。

現代の人物

レスター・ポケット / ハーラン (演：カラム・キース・レニー) : 1963年のシシーの息子が成長した姿。ヴァーニャから力の一部を受け継いでいます。
レナード・ピーボディ / ハロルド・ジェンキンス（演：ジョン・マガロ）：ヴァーニャに近づいた男。アンブレラアカデミーに恨みを抱いていました。
ユードラ・パッチ (演：アシュリー・マデクウィ) : ディエゴの元恋人の刑事。
アグネス (演：シーラ・マッカーシー) : ヘイゼルが恋をしたドーナツ店の店主。

1960年代の人物

レイモンド・チェスナット（演：ユスフ・ゲートウッド）：アリソンの婚約者。公民権運動家。
シシー（演：マリン・アイアランド）：ヴァーニャと出会った女性。ハーランの母親でレズビアン。
ハーラン（演：ジャスティン・ポール・ケリー）：シシーの息子。ヴァーニャから能力を受け継いでいます。
エリオット (演：ケヴィン・ランキン)：UFOや陰謀説を信じる男性。

エピソード

シーズン1 (2019)
シーズン2 (2020)
シーズン3 (2022)

評価

本作は批評家から好意的な評価を受けており、Rotten Tomatoesでは批評家支持率75%、Metacriticでは加重平均値61/100となっています。

外部リンク

公式ウェブサイト (日本語)
* アンブレラ・アカデミー - IMDb (英語)

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