アンユージュアル・ヒート
フォリナーの通算7枚目となるスタジオ・アルバム『アンユージュアル・ヒート』は、1991年6月14日にアトランティック・レコードから発表されました。
バンドのギタリストであるミック・ジョーンズとテリー・トーマスが共同でプロデュースを手がけ、レコーディングはニューヨークおよびイングランド各地のスタジオで行われました。このアルバムの最大の特徴は、長年バンドの顔であったリード・シンガー、ルー・グラムが脱退し、新たにジョニー・エドワーズが加入して制作された唯一の作品であるという点です。
エドワーズは、かつてモントローズのツアーに参加し、当時は同じアトランティック所属のワイルド・ホーセズでフロントマンを務めていた経験豊富なシンガーでした。UCRのインタビューでエドワーズ自身が語ったところによると、ワイルド・ホーセズはちょうどレコード契約を結んだばかりであり、フォリナーへの加入は経済的な魅力があった一方で、長年自身のバンドで成功を目指してきた経緯から離れることには葛藤があったとされています。
しかし、ミック・ジョーンズは新しいシンガー選考において、あえて有名な候補者よりも、ほとんど知られていないシンガーとの協力を望みました。彼は「ある程度の知名度がある有力候補数人とリハーサルや話し合いを行った」と認めつつも、「最終的には、オールスター・バンドを作るのではなく、4人でレコードを制作するという従来の路線を維持する方が望ましいと感じた」と述べています。そして「バンドの地位を低下させたとまでは言わないが、その意義や進むべき方向性を再定義したと言えるだろう」と、この選択がバンドの方向性を修正するものであったことを示唆しています。
『アンユージュアル・ヒート』は商業面では苦戦を強いられました。全米Billboard 200チャートでは最高位が117位に留まり、これまでのアルバムが全てトップ20入りを果たし、少なくともプラチナ認定を受けていた実績と比較すると、販売実績は大幅に低迷しました。また、アルバムからシングルカットされた2曲は、いずれもBillboard Hot 100にはチャートインせず、「Lowdown and Dirty」がメインストリーム・ロック・チャートで4位を獲得するに留まりました。
収録曲の一つである「Ready for the Rain」は、元々1980年代後半にカリフォルニア州サクラメントを拠点としていたバンド、ノースラップがジョニー・エドワーズをリード・ボーカルとして録音したデモ音源のバージョンが存在します。このオリジナルバージョンは、最終的に2001年にメタル・メイヘム・ミュージックからJK・ノースラップ名義で発表されたデモ集の一部として陽の目を見ました。
以下にアルバムの収録曲および参加ミュージシャンを示します。
収録曲
特に表記のない限り、全曲ミック・ジョーンズ、ジョニー・エドワーズ、テリー・トーマスによる作曲。
1. オンリー・ヘヴン・ノウズ - "Only Heaven Knows" - 4:47
2. ロウダウン・アンド・ダーティ - "Lowdown and Dirty" - 4:21
3. アイル・ファイト・フォー・ユー - "I'll Fight for You" - 6:02
4. モーメント・オブ・トゥルース - "Moment of Truth" - 4:25
5. マウンテン・オブ・ラヴ - "Mountain of Love" - 4:37
6. レディ・フォー・ザ・レイン - "Ready for the Rain" (Edwards, Jeff Northrup, Jones, Thomas) - 5:02
7. ホエン・ザ・ナイト・カムズ・ダウン - "When the Night Comes Down" - 4:43
8. セーフ・イン・マイ・ハート - "Safe in My Heart" (Jones) - 4:32
9. ノー・ハイディング - "No Hiding Place" - 3:55
10. フレッシュ・ウーンド - "Flesh Wound" - 4:17
11. アンユージュアル・ヒート - "Unusual Heat" - 4:32
パーソネル
ジョニー・エドワーズ (Johnny Edwards) - リード・ボーカル、バック・ボーカル、リード・ギター (on "Mountain of Love")
ミック・ジョーンズ (Mick Jones) - ギター、キーボード、バック・ボーカル
リック・ウィルス (Rick Wills) - ベース、バック・ボーカル
デニス・エリオット (Dennis Elliott) - ドラム
アディショナル・ミュージシャン
リチャード・コットル (Richard Cottle) - キーボード
トミー・マンデル (Tommy Mandel) - キーボード
テリー・トーマス (Terry Thomas) - キーボード、ギター、バック・ボーカル
トニー・ベアード (Tony Beard) - エレクトリック・パーカッション
フェリックス・クリッシュ (Felix Krish) - ベース
イアン・ロイド (Ian Lloyd) - バック・ボーカル
マーク・リヴェラ (Mark Rivera) - バック・ボーカル
レイチェル・カペッリ (Rachele Cappelli) - バック・ボーカル
アンジェラ・カペッリ (Angela Cappelli) - バック・ボーカル
ラニ・グローヴス (Lani Groves) - バック・ボーカル
* ヴァネッサ・トーマス (Vaneese Thomas) - バック・ボーカル
バンドのギタリストであるミック・ジョーンズとテリー・トーマスが共同でプロデュースを手がけ、レコーディングはニューヨークおよびイングランド各地のスタジオで行われました。このアルバムの最大の特徴は、長年バンドの顔であったリード・シンガー、ルー・グラムが脱退し、新たにジョニー・エドワーズが加入して制作された唯一の作品であるという点です。
エドワーズは、かつてモントローズのツアーに参加し、当時は同じアトランティック所属のワイルド・ホーセズでフロントマンを務めていた経験豊富なシンガーでした。UCRのインタビューでエドワーズ自身が語ったところによると、ワイルド・ホーセズはちょうどレコード契約を結んだばかりであり、フォリナーへの加入は経済的な魅力があった一方で、長年自身のバンドで成功を目指してきた経緯から離れることには葛藤があったとされています。
しかし、ミック・ジョーンズは新しいシンガー選考において、あえて有名な候補者よりも、ほとんど知られていないシンガーとの協力を望みました。彼は「ある程度の知名度がある有力候補数人とリハーサルや話し合いを行った」と認めつつも、「最終的には、オールスター・バンドを作るのではなく、4人でレコードを制作するという従来の路線を維持する方が望ましいと感じた」と述べています。そして「バンドの地位を低下させたとまでは言わないが、その意義や進むべき方向性を再定義したと言えるだろう」と、この選択がバンドの方向性を修正するものであったことを示唆しています。
『アンユージュアル・ヒート』は商業面では苦戦を強いられました。全米Billboard 200チャートでは最高位が117位に留まり、これまでのアルバムが全てトップ20入りを果たし、少なくともプラチナ認定を受けていた実績と比較すると、販売実績は大幅に低迷しました。また、アルバムからシングルカットされた2曲は、いずれもBillboard Hot 100にはチャートインせず、「Lowdown and Dirty」がメインストリーム・ロック・チャートで4位を獲得するに留まりました。
収録曲の一つである「Ready for the Rain」は、元々1980年代後半にカリフォルニア州サクラメントを拠点としていたバンド、ノースラップがジョニー・エドワーズをリード・ボーカルとして録音したデモ音源のバージョンが存在します。このオリジナルバージョンは、最終的に2001年にメタル・メイヘム・ミュージックからJK・ノースラップ名義で発表されたデモ集の一部として陽の目を見ました。
以下にアルバムの収録曲および参加ミュージシャンを示します。
収録曲
特に表記のない限り、全曲ミック・ジョーンズ、ジョニー・エドワーズ、テリー・トーマスによる作曲。
1. オンリー・ヘヴン・ノウズ - "Only Heaven Knows" - 4:47
2. ロウダウン・アンド・ダーティ - "Lowdown and Dirty" - 4:21
3. アイル・ファイト・フォー・ユー - "I'll Fight for You" - 6:02
4. モーメント・オブ・トゥルース - "Moment of Truth" - 4:25
5. マウンテン・オブ・ラヴ - "Mountain of Love" - 4:37
6. レディ・フォー・ザ・レイン - "Ready for the Rain" (Edwards, Jeff Northrup, Jones, Thomas) - 5:02
7. ホエン・ザ・ナイト・カムズ・ダウン - "When the Night Comes Down" - 4:43
8. セーフ・イン・マイ・ハート - "Safe in My Heart" (Jones) - 4:32
9. ノー・ハイディング - "No Hiding Place" - 3:55
10. フレッシュ・ウーンド - "Flesh Wound" - 4:17
11. アンユージュアル・ヒート - "Unusual Heat" - 4:32
パーソネル
ジョニー・エドワーズ (Johnny Edwards) - リード・ボーカル、バック・ボーカル、リード・ギター (on "Mountain of Love")
ミック・ジョーンズ (Mick Jones) - ギター、キーボード、バック・ボーカル
リック・ウィルス (Rick Wills) - ベース、バック・ボーカル
デニス・エリオット (Dennis Elliott) - ドラム
アディショナル・ミュージシャン
リチャード・コットル (Richard Cottle) - キーボード
トミー・マンデル (Tommy Mandel) - キーボード
テリー・トーマス (Terry Thomas) - キーボード、ギター、バック・ボーカル
トニー・ベアード (Tony Beard) - エレクトリック・パーカッション
フェリックス・クリッシュ (Felix Krish) - ベース
イアン・ロイド (Ian Lloyd) - バック・ボーカル
マーク・リヴェラ (Mark Rivera) - バック・ボーカル
レイチェル・カペッリ (Rachele Cappelli) - バック・ボーカル
アンジェラ・カペッリ (Angela Cappelli) - バック・ボーカル
ラニ・グローヴス (Lani Groves) - バック・ボーカル
* ヴァネッサ・トーマス (Vaneese Thomas) - バック・ボーカル
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