アンワル・エル・ガジ

アンワル・エル・ガジ（Anwar El Ghazi, 1995年5月3日 - ）は、オランダ・バーレンドレヒト出身のサッカー選手です。ポジションはフォワード、ミッドフィールダーで、元オランダ代表としてもプレーしました。実際の発音は「エル・ガージ」に近いとされています。

クラブ経歴

エル・ガジは、地元のBVVバーレンドレヒトでキャリアをスタートさせ、その後フェイエノールトのユースチームに所属しました。しかし、トレーニングへの姿勢が問題視され、フェイエノールトを去ることになります。エル・ガジ本人は当時を振り返り、「11対11の試合形式の練習を望んでいたのに、パスやキックの練習ばかりで嫌だった」と語っています。フットボールを辞めることも考えましたが、指導者トニー・ペンゲルの助言を受け、スパルタ'20へ移籍。その後、スパルタ・ロッテルダムのユースでマルセル・ファン・デル・ネトに出会ったことが、キャリアの転機となりました。

2013年、アヤックス・アカデミーに移籍し、UEFAユースリーグでプレー。同年7月にはアヤックス・アムステルダムと契約しました。2014年8月、ヨハン・クライフ・スハール（オランダ・スーパーカップ）のPECズヴォレ戦でプロデビュー。エールディヴィジ（オランダ1部リーグ）デビューは、同年8月10日のフィテッセ戦でした。その1週間後には、AZアルクマール戦でプロ初ゴールを記録しました。

アヤックスでの活躍により、エル・ガジは「クリスティアーノ・ロナウド2世」とも評されるようになります。当時のフランク・デ・ブール監督は、「彼は調子が悪くても危険な選手。常にゴール付近にいる」と評しました。元オランダ代表のピエール・ファン・ホーイドンクも、「ゴール前に入り込む才能があり、ウインガーとして既に高額な価値がある」と称賛しました。

2017年1月31日、フランス・リーグアンのリールに移籍。

2018年8月22日、EFLチャンピオンシップ（イングランド2部リーグ）のアストン・ヴィラFCに買取オプション付きのレンタル移籍。レディングFCとのデビュー戦でアシストを記録し、その1週間後にはシェフィールド・ユナイテッドFC戦で初ゴールを決めました。

2019年4月28日、リーズ・ユナイテッド戦で、エル・ガジは誤ってレッドカードを提示されるという騒動がありました。パトリック・バンフォードのシミュレーションによるもので、後にレッドカードは取り消されました。同年6月10日、アストン・ヴィラへ完全移籍し、4年契約を結びました。

2020年12月26日のクリスタル・パレス戦で決めたゴールは、アストン・ヴィラのシーズン・ベストゴールに選出されました。

2022年1月13日、エヴァートンFCへローン移籍。同年8月31日にはPSVアイントホーフェンへ完全移籍しましたが、2023年9月4日に契約解除。

フリーとなっていたエル・ガジは、2023年9月22日にブンデスリーガ（ドイツ1部リーグ）の1.FSVマインツ05に加入。しかし、親パレスチナ的な投稿を行ったことが問題視され、クラブから出場停止処分を受け、同年11月3日に契約解除となりました。

2024年8月1日、カーディフ・シティFCに1年契約で加入。

代表歴

オランダ代表として、各年代でプレーしました。フル代表としては、2015年に2試合に出場しています。

タイトル

PSVアイントホーフェン
KNVBカップ: 2022-23
ヨハン・クライフ・スハール: 2023

アンワル・エル・ガジは、その才能と実績に加え、ピッチ内外での様々な出来事で常に注目を集める選手です。

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