アーサー (コノート公)

初代コノート公爵アーサー王子について

初代コノート＝ストラサーン公爵アーサー王子（全名：アーサー・ウィリアム・パトリック・アルバート）は、1850年に生まれ、1942年に亡くなったイギリスの著名な王族です。彼はヴィクトリア女王と王配アルバートの第3王子として誕生し、生涯を通じて軍人や公職者として重要な役割を果たしました。

幼少期と教育

アーサー王子は1868年にウーリッジの王立陸軍士官学校を卒業し、王立工兵連隊に少尉として派遣されました。彼の軍人としてのキャリアはここからスタートし、その後も王立砲兵連隊や王配所有ライフル旅団に転任しながら自己のスキルを磨きました。

軍人としてのキャリア

彼は1870年にカナダでの勤務を開始し、様々な階級を経て1880年に大佐に昇進、王配所有ライフル旅団の名誉連隊長に就任しました。1882年にはエジプトに派遣され、オラービー革命を鎮圧する任務を遂行しました。この任務中、彼はテル・エル・ケビールの戦いで顕著な戦功を挙げ、英軍のカイロ占領に寄与しました。彼の功績は母・ヴィクトリア女王に高く評価され、手紙でも称賛されました。

アーサー王子はその後も順調に昇進し、1883年には少将、1889年に中将、1902年には元帥に昇進しました。1904年からは陸軍監査長官として軍の運営にも深く関わりました。

カナダ総督として

1911年にはカナダ総督に就任し、初めての王室からの任命として話題になりました。第一次世界大戦中には戦争協力を引き出そうと努めましたが、軍事・防衛大臣との対立が生じ、1916年には任務を終えて帰国しました。

私生活と来日

アーサー王子は1879年にプロイセンの王族ルイーゼ・マルガレーテと結婚しました。この結婚から生まれた子供たちは、王族や貴族との結びつきを深め、家族はイギリスやスウェーデン王室とも繋がりを持ちました。

彼は日本を訪れることもあり、1890年、1906年、1912年、そして1918年の間に計4度の来日を果たしました。特に1906年の訪問はガーター勲章を明治天皇に奉呈するための公式なもので、歴史的意義を持ちました。彼の日本滞在中には上村松園の作品を購入したことも話題になりました。

晩年と死去

1942年1月16日、アーサー王子はイギリスのサリー州で亡くなりました。彼の爵位は孫に引き継がれましたが、その後すぐに断絶してしまいました。彼の生涯には多くの栄誉や勲章があり、イギリス陸軍の歴史においても一目置かれる存在です。

結論

初代コノート公爵アーサー王子は、軍人としてのキャリアと王族としての影響力を併せ持つ存在でした。その功績は今なお歴史の中で称えられています。

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