アーチー・ムーア

アーチー・ムーア（Archie Moore、1916年12月13日 - 1998年12月9日）は、アメリカ合衆国ミシシッピ州ベノイト出身のプロボクサーです。その長いキャリアと数々の記録から、ボクシング史に残る偉大な選手の一人として知られています。

ムーアは、全国ボクシング協会（NBA、現在のWBA）認定の元世界ライトヘビー級チャンピオンです。卓越したテクニックとタフネス、そして何よりも驚異的な選手寿命を武器に、数多くの激戦を繰り広げました。

1955年9月21日には、無敗の世界ヘビー級王者ロッキー・マルシアノに挑戦しました。この試合は世界中のボクシングファンが注目する大一番となりましたが、ムーアは9ラウンドでKO負けを喫しました。しかし、マルシアノのプロボクサー人生における最後の対戦相手がムーアであったという事実は、彼の偉大さを物語るエピソードの一つと言えるでしょう。マルシアノは1923年生まれであり、ムーアの方が年上であることからも、ムーアの選手寿命の長さが際立ちます。

ムーアの選手寿命の長さを示すもう一つの例として、1962年のカシアス・クレイ（後のモハメド・アリ）戦が挙げられます。当時45歳であったムーアは、若き日のアリと対戦し、敗れはしたものの、その健在ぶりを示しました。この試合は、ムーアにとって純粋なボクサーを相手にした最後の試合となりました。また、この時期にアメリカ遠征中のジャイアント馬場と異種格闘技戦を行ったという記録も残っています。

ムーアの通算戦績は、219戦185勝（145KO）23敗10引き分け1無効試合です。185勝という勝利数は、ボクシング史においても特筆すべき記録であり、145KOという数字が示すように、そのパンチ力も並外れたものでした。また、23敗という敗戦数も、彼の長いキャリアを考慮すれば、驚くほど少ないと言えるでしょう。

アーチー・ムーアは、単に強いボクサーであるだけでなく、その人間性や生き方も多くの人々に感銘を与えました。リング上での勇姿はもちろんのこと、リング外での社会活動や慈善活動にも積極的に取り組み、多くの人々に希望を与えました。

主な戦績
元世界ライトヘビー級王者（NBA）
ロッキー・マルシアノとの世界ヘビー級タイトルマッチ
モハメド・アリとの対戦

特記事項
驚異的な選手寿命
数多くのKO勝利
ジャイアント馬場との異種格闘技戦

アーチー・ムーアは、ボクシング史にその名を刻む、不滅のレジェンドです。

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