アートプラザ

大分市アートプラザ：磯崎新が手がけた文化の拠点

大分県大分市中心部に位置するアートプラザは、豊かな文化活動を支える複合文化施設です。その歴史は、世界的に有名な建築家、磯崎新氏の代表作である旧大分県立大分図書館の再生から始まります。

かつて大分県立図書館として親しまれた建物は、老朽化と新図書館建設計画により取り壊しが予定されていました。しかし、大分市による積極的な取り組みによって、建物と敷地が大分県から譲渡され、新たな文化拠点としてアートプラザが誕生することとなりました。

1998年2月の開館以来、アートプラザは市民に愛される存在となっています。その建築的な価値は高く評価され、開館年には「公共建築百選」に選定され、2003年にはDOCOMOMO Japanによって「日本におけるモダン・ムーブメントの建築」にも選定されています。磯崎新氏の建築設計に対する高い評価が、この施設の重要な特徴となっています。

アートプラザの魅力は、その多様な機能にあります。1階には市民ギャラリーが設けられ、地域住民による作品展示やイベントなどに利用されています。2階には、ネオダダの作品を含む大分市美術館所蔵の現代美術作品を常設展示する60'sホール、多目的に使用できるアートホール、実技室、研修室などが整備されており、幅広い文化活動を支える空間となっています。特に60'sホールでは、現代美術の重要作品を鑑賞することができます。

そして、3階には磯崎新建築展示室が設置されています。ここでは、磯崎新氏の建築作品に関する模型や資料を常設展示しており、氏の建築思想やデザインへの深い理解を深めることができます。これらの展示物は、建築史やデザインに関心のある人々にとって貴重な資料となります。

アートプラザは単なる展示施設ではありません。市民ギャラリーや多目的ホール、研修室などは、地域住民の文化活動の拠点として、活発に利用されています。ワークショップやセミナー、講演会など、多様なイベントが開催され、地域社会の活性化に貢献しています。

建築様式、展示内容、そして地域社会への貢献という三つの観点から、アートプラザは、大分市の文化を象徴する重要な施設と言えるでしょう。磯崎新氏の建築的業績を体感し、現代美術に触れ、地域住民の活気を感じることができる、魅力あふれる空間です。アートプラザを訪れることで、大分市の文化と歴史、そして建築の素晴らしさを深く理解できるでしょう。

磯崎新氏の建築作品に興味がある方、現代美術を鑑賞したい方、あるいは単に落ち着いた空間で過ごしたい方、すべての人にとって、アートプラザは大分市観光のハイライトとなることでしょう。

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