アーニー・カルバリー

アーネスト・アルバート・カルバリー：BAA初代アシスト王の軌跡

アーネスト・アルバート・カルバリー（Ernest Albert Calverley, 1924年1月30日 - 2003年10月20日）は、アメリカ合衆国のバスケットボール選手、指導者としてその名を刻みました。身長178cm、体重65kgと、ポイントガードとして活躍するには小柄ながらも、その卓越した技術とリーダーシップでチームを牽引しました。

大学時代の輝かしい実績

カルバリーは、ロードアイランド大学でスター選手として頭角を現しました。1944年には、平均26.7得点を記録し、NCAAディビジョンⅠ得点王に輝くという偉業を達成。その才能は、早くから注目を集めていました。1946年のNIT（ナショナル・インビテーション・トーナメント）では、チームを準優勝に導き、準決勝では62フィート（約19メートル）の距離からブザービーターを決め、試合をオーバータイムに持ち込むという劇的な瞬間を演出しました。この伝説的なシュートは、彼の名を一躍有名にしました。

BAAでの活躍

大学卒業後、カルバリーは創設されたばかりのプロリーグ、BAA（Basketball Association of America、後のNBA）に参入。地元プロビデンスを本拠地とするプロビデンス・スチームローラーズに入団しました。1946-47シーズンのプロ1年目には、平均14.3得点、3.4アシストを記録し、どちらもチームトップの成績でした。特にアシスト数はリーグトップであり、初代アシスト王の栄冠に輝きました。この活躍が認められ、オールBAA2ndチームにも選出されています。翌シーズンも平均2.5アシストでリーグ首位でしたが、当時はシーズン通算でのアシスト数でリーダーが決まっていたため、惜しくも2年連続のアシスト王は逃しました。3年目の1948-49シーズンには、キャリアハイとなる平均4.3アシストを記録し、その実力を改めて証明しました。

現役引退と指導者としてのキャリア

1948-49シーズンを最後に、スチームローラーズは解散。カルバリーはエクスパンション・ドラフトでボストン・セルティックスに指名されましたが、1ヶ月後に解雇され、1試合もプレーすることなく現役を引退しました。BAAでの通算成績は、165試合に出場、1,961得点、572アシスト（平均11.9得点、3.5アシスト）でした。

引退後、カルバリーは指導者の道へ進みます。1957年には、母校であるロードアイランド大学のヘッドコーチに就任し、1968年までその任を務めました。彼の指導の下、チームは1961年と1966年の2度、NCAAトーナメントに進出しましたが、いずれも初戦で敗退しています。

晩年と死

カルバリーは2003年、心臓病の合併症のため、ロードアイランド州プロビデンスにて79歳で生涯を閉じました。彼の功績は、今もなおバスケットボール史に刻まれています。

アーネスト・アルバート・カルバリーは、選手として、指導者として、バスケットボール界に多大な貢献をしました。彼の名は、BAA初代アシスト王として、そしてロードアイランド大学の伝説的な選手として、永遠に語り継がれることでしょう。

個人成績

レギュラーシーズン

外部リンク

Basketball-Reference.com

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