アービーズ

アービーズ (Arby's) について

アービーズは、アメリカ合衆国から始まった人気のファストフードチェーンで、自社のローストビーフサンドイッチが特に有名です。オハイオ州での創業を経て、現在の本社はジョージア州アトランタ近郊に位置しています。このチェーンの特徴として、ファストフード業界全体における一般のハンバーガーチェーンとは一線を画し、薄切りのローストビーフを使用した「ローストビーフサンドイッチ」を主力商品としている点が挙げられます。この独自のメニューにより、より年齢の高い顧客層からの支持を集めています。

ビジネスモデルとメニューの特徴

アービーズはフランチャイズ方式を採用しており、アメリカ国内の幅広い地域に展開しています。現在、48州に店舗を持ち、カナダ、トルコ、アラブ首長国連邦、カタールにも進出しています。また、アービーズではホースラディッシュソースを使用したホーシーソースが非常に人気であり、このソースはローストビーフサンドイッチやその他のメニューに幅広く利用されています。

一般的なファストフードメニューにはハンバーガーが多い中、アービーズはローストビーフサンドイッチの他にも、シーザーサラダやチキンサンドイッチ、各種サイドメニューも豊富に揃っています。この多彩なメニュー構成により、健康志向の高い顧客層にもアピールしています。

歴史的背景

1964年にオハイオ州ヤングスタウンのボードマンに第1号店がオープンしました。創業当初はローストビーフバーガーや飲料のみを提供しており、その後急速に店舗数を増やしていきました。1968年には他州への進出も開始し、2005年には本社を現在のサンディスプリングスに移転しました。

特に2008年にはウェンディーズを買収し、その後の2011年にはRoark Capital Groupに売却されるなど、企業としても大きな変遷を遂げてきました。

日本での展開

日本では、1981年にニチイと提携し、アービーズ・ジャパンを設立しました。初めての店舗は神戸市にオープンし、その後も大都市を中心に展開しましたが、1997年には日本国内のすべての店舗が閉店するに至ります。ローストビーフサンドイッチが日本ではあまり受け入れられなかったことが、その要因とされています。

その後も若干のフランチャイズ展開が行われたものの、最終的には日本市場から撤退しました。日本国内でのアービーズの主な店舗には、三宮店、池袋店、六本木店などがありましたが、多くは経営難により閉店となりました。

メニューとユニークな特徴

現地メニューには、様々なローストビーフサンドイッチがあり、「レギュラーローストビーフ」や「ジュニアローストビーフ」など、サイズやトッピングに応じて選べる楽しい選択肢が提供されています。特に人気がある「ビッグモンタナ」は、ボリュームたっぷりのローストビーフが特徴です。

また、チキンサンドイッチのバリエーションも充実しており、バッファローチキンやクラシックサンドイッチなど多彩なメニューが用意されています。

アービーズは、ローストビーフやチキン、サイドメニューを通じて独自の食文化を築き上げ、ファストフードチェーンの中でも特異なポジショニングを持つ存在となっています。今後も多様なメニューとそれを支えるブランド力で、ファストフード市場における影響を与え続けることでしょう。

もう一度検索