イエス之御霊教会

イエス之御霊教会教団について

イエス之御霊教会教団は、三戸富夫を代表とする日本の宗教法人です。この教団は、1941年11月に村井ジュンが提唱したキリスト教系宗教へと発展し、独立を認可されました。教団は自らの信仰の基盤を初代教会の伝統に置き、カトリックやプロテスタントとは異なる立場を強調しています。2020年代の統計によれば、信者数は約42万人に達しています。

教理と信念

イエス之御霊教会の教えは、聖書を神の言葉とし、イエス・キリストこそ真の神であると位置づけています。彼らは救いのためにイエスを救主として信じ、バプテスマを受けることが不可欠としています。この教団では、バプテスマや聖餐、洗足といった3つの聖典を重要視し、特に全身浸礼やイエスの名による施行にこだわります。また、土曜日を安息日とし、この日に礼拝を行うことが特徴です。

教理的には、イエス・キリストは全能の神として捉えられ、三位一体の理解においても独自の視点を持っています。彼らは、父、子、聖霊の三つの位格がイエス・キリストに内在していると教え、正統派の教義とは異なる観点から信仰を構築しています。この教理は、歴史的にはサベリウス主義と一部重なるとされつつも、人間性を認める点で異なる立場に立っています。

安息日礼拝の実践

イエス之御霊教会では、土曜日を安息日として礼拝を行っています。ただし、参加できない信者が多いため、日曜日にも「聖会」が開催されています。この教団の礼拝への参加は、信者の自由意志に基づくものであり、ユダヤ教の戒律に従うのとは異なります。神の恵みに与るための礼拝と位置づけ、参加が義務ではない点が特徴です。

他の教派との関係

教団はカトリックやプロテスタントに対して批判的な見解を持ちつつ、同時に彼らの信仰についても祈る姿勢を示しています。信者同士の交流は比較的自由である一方で、教団のリーダーシップは堅固な信条を持ち、教義に対する多様性が存在します。多くの信者が他の教派や宗教に対して寛容である一方、牧師レベルでは教理の厳守が求められています。

教会の運営と財政

イエス之御霊教会教団は、カトリックの監督制に似た組織構造を持つ一方で、各教会は牧師に任せられており、その運営方針に自由が与えられています。このため、教団全体の方針が各教会に必ずしも適用されるわけではなく、教会ごとに異なる個性が現れることがあります。また、教団からの財政支援はなく、自立した運営が求められています。

単立教会の存在

教団に属するものの、教省の方針から独立した単立教会の存在もあり、多くは「イエス之御霊教会」という名称を名乗っています。こうした教会の判別には、牧師への確認が重要です。独立した教会の具体例には、山陽イエス之御霊教会、上尾イエス之御霊教会などが存在します。

このように、イエス之御霊教会教団は独自の教理や実践を持ち、新たな宗教の流れを形成していることが分かります。

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